子どもが寝静まってから食べてほしい大人なパンを焼いています–とは、13日にオープンした「タニ6ベーカリーパネーナ」=写真。大阪市内でもグルメ通が夜な夜な飲み歩くとされる「谷6(たにろく)」に開業したパン屋では、朝食や子どもが食べるイメージから一線を画す酒に合う大人パンを常時約30種類提供している。

店内にはパン呑み用に開発した“あてパン”がずらり。箕面ビールやワイン、日本酒などの酒類も販売している。もっちり食感でほのかな酸味が特徴のロデヴ(各300円)は4種類あり、クランベリーとクリームチーズ、アオサと桜エビなど、ワインを飲んでいるとつい手が伸びそうな具材を練り込んだ。

グループの外食店で手作りしたハム・ソーセージが挟まった「パテ・ド・カンパーニュのサンド」(480円)や「自家製ウインナーのシュークルート」(400円)のような食事になる惣菜パン、フランスパンを薄くのばして焼き上げたパリパリの「パリっとじゃがカレー」(220円)はビールと好相性。

お酒を一緒に楽しむ夜ご飯にと提案

甘い系もビターチョコとオレンジ、アーモンドにクランベリーがたっぷり入った「ショコラ・バケット」(360円)やブランマニエを利かせたクリームパン「クリームR20」(290円)など酒好きの心をくすぐるレシピだ。

ほかにも、黒豆きな粉をブレンドしたバゲットや、湯だね・低温長時間発酵に多加水や生クリーム使用でもちもちしっとりに仕上げた食パン、14年カリフォルニアくるみ製パンコンテストでグランプリになった手ごねのクルミパンがおすすめ。

有名ブーランジェリーや個店ベーカリーで20年以上経験を積んだ横田和季店長が腕を振るっている。価格はすべて税込み。

今後の店舗展開については、あてパンが主役の同店開業の噂を聞きつけた複数の百貨店からすでに出店要請があるが、運営の西川智之ランタン代表取締役は「当店を軌道に乗せた近い将来、パネーナの閉店後に立ち飲み店にも挑戦したい」と二毛作も計画する。

〈概要〉
所在地=大阪市中央区谷町7-1-39
電話=06・6777・1175
営業時間=午前10時~午後7時

◇日本食糧新聞の2018年11月16日号の記事を転載しました。