湯葉も使う「世界一」のベジタリアンバーガーがNYで注目
ニューヨークのイーストビレッジの片隅にある「スペリオリティ・バーガー」は、席数が6席しかない小さな店だが、注目を浴びている。2016年開店時、外食業界のアカデミー賞であるビアード財団の「ベスト・ニュー・レストラン」部門賞にノミネートされ、セミ・ファイナリストになった。同店のバーガーは、かのGQ誌も「世界一」の太鼓判を押している。メイン料理が5種類しかない少数精鋭メニューだが、何でも徹底すれば、頂点に立てる。
人気の秘訣は風味たっぷり・うま味たっぷりに
同店のメニューアイテムは、全てベジタリアン。中には、ベジタリアンを目指すうちにたまたまビーガンになったものもある。ベジタリアンより厳しい節制をするビーガンは、肉や魚だけでなく、乳製品、ハチミツ、卵もご法度だ。
看板商品の「スペリオリティ・バーガー」は6$。分厚いパティの上に溶けたミュエンスター・チーズ、レタス、ローストしたトマト、ピクルスにハニーマスタードをかけ、ポテトパンで挟んだバーガーで、パティは、豆、ナッツ、キヌア、マッシュルームなどでできている。
一般からは、リッチな味、風味豊満、濃厚、といった評が並ぶ。同品の人気の秘訣は、この風味たっぷり、うま味たっぷりにあるようだ。シェイクシャックのハンバーガーのベジタリアン版とも呼ばれる同品は、店の一番人気だ。
他のメニューアイテムも、オリジナルだ。例えば、「ニュー・クリエイション」は、まだアメリカ人にはなじみの薄い湯葉を炒めてセサミパンにのせ、その上に玉ネギとピーマンをソテーしたものをたっぷり広げてからデジョン・マヨネーズをかけたもの。
湯葉は、カリフォルニアの工房から取り寄せている。まるで炒めた肉のような食感で、フィラデルフィアのチーズステーキ(薄切りの肉を炒めてチーズをのせ、ロールパンに挟んだもの)を彷彿とさせる。湯葉は工夫次第でいろいろなメニューが開発できそうだ。
カリカリに揚げた玉ネギの食感が新鮮
また、「スロッピー・デイヴ」は、衣をつけてカリカリに揚げた玉ネギの食感が新鮮だ。香ばしい玉ネギのフライに、風味たっぷりのスパイシーな豆腐入りトマトソースをセサミパンに挟んだもの。シンプルだが、絶品。
「スペリオリティ・ラップ・ボート」(9$)は、オーガニック玄米、タヒニとローストした唐辛子をあえた豆腐、キャベツの細切り、ヒマワリの種などを巻いた盛りだくさんラップで、いろいろな食感と味を重層的に楽しむことができる。
他に「焦がしブロッコリーのサラダ」(4$)や「カリフラワーとレタスとアボカドのサラダ」(6$)があるが、たった五つのメニューアイテムで、常時店から人がはみ出るほどの人気だ。
●店舗情報
スペリオリティ・バーガー(Superiority Burger)
所在地=430 East 9th Street New York NY
◇外食レストラン新聞の2018年10月1日号の記事を転載しました。
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