「冬瓜(とうがん)」は、実は今が旬の野菜。名前から冬野菜と思われがちな冬瓜。実は私も、鶏肉と炊いて温かいスープで食べることの多い冬瓜を冬の野菜だと思い込んでいました。
冬瓜はそのまま転がしておいても冬までもつから「冬瓜」なんだとか。夏から冬にかけて長く楽しめる食材です。

浅漬けや酢の物で使うときの下ごしらえ

冬瓜の選び方ですが、皮にたくさん白っぽい毛が生えたものがおいしいのだそうです。八百屋さんでは、きれいに洗ってありますので、おなじみの緑色のものが多いですが。

和食屋さんに教えてもらった、冬瓜をおいしく食べるちょっとひと手間を紹介します。

酢の物や浅漬けにするときは、天日干しにします。歯ざわりがよく、コリコリと一層おいしくいただけます。薄くスライスして丸半日、干物ほしに入れます。すこし水分は残っていて大丈夫です。

冬瓜のあっさりおつまみ

干した冬瓜を使って、あっさりと浅漬け風に。

<作り方>
1.干した冬瓜は、洗った後30分ほど水に浸して戻しましょう。
2.塩・塩昆布でよくもんで、冷蔵庫で1時間ほど入れておきます。
3.味がなじんでいればOK、ゴマを振って完成。
※お好みでカボスを絞ってもおいしいです。

阿茶羅漬けにアレンジ

阿茶羅漬け(あちゃらづけ)にアレンジもできます。材料はお好みで。れんこん・こんにゃく・キクラゲ・みょうがなどなど。祭事でよく食べられるお料理ですが、そのときは、具材の数は奇数にするといいそうです。

<漬け汁>
昆布だし 100cc
純米酢 100cc(以前紹介した「子寶酢 鶴」がおすすめ)
薄口醤油 10cc
塩 大さじ1
みりん 少々(お好みで)

<作り方>

  1. こんにゃくは一口大に薄切りし、3分ほど茹でたら冷凍します。(凍みこんにゃく)
  2. キクラゲの戻したものは細切りに、そのほかの具材もお好みで薄切りに。
  3. 漬け汁にさっと和えて、すぐにおいしくいただけますが2〜3時間冷蔵庫に入れておくとより味がなじみます。

ひんやり冬瓜のおひたし

冬瓜は鶏肉と合わせることが多いですが、かつおだしであっさりいただくのもおすすめです。

<作り方>
1.冬瓜の皮をむいて食べやすい大きさに切ったら、隠し包丁を入れて塩をひとつまみふっておきましょう。薄味でもしっかり味がしみます。

2.昆布・鰹節でとっただし400ccに、酒50cc、塩大さじ1、薄口醤油大さじ2を入れてひと煮立ち(お好みでみりんを入れてもいいです)。
3.冬瓜を入れてコトコトとゆっくり炊きます。冬瓜が全体に透明に透き通ってきたら火が通っています。(20分)
ここからお好みの硬さまで炊きます。個体差がありますので、串を通しながら、好みの柔らかさまで炊いてください。(写真は30分ほど)圧力のかかる鍋を使えば早く仕上がります。
4.冷蔵庫で冷やして、ヒンヤリいただくのがおすすめです。

楽ちん!定番の冬瓜の煮物を無水鍋で

すこし前から、バーミキュラ(無水鍋)を愛用しています。大は小を兼ねるということで、私は大きな鍋を使っています。冬瓜などの一人で買うにはちょっと大きすぎる野菜を炊くのに、とても重宝します。

<作り方>

  1. 冬瓜は皮をむいて一口大に、小ぶりの冬瓜を1/2個。
  2. 鍋に冬瓜、戻し椎茸のスライス、鳥もも肉細切れ200gを入れて30分。
  3. 冬瓜が柔らかく炊けているか確認して、酒100cc・椎茸と昆布のだし500cc・薄口醤油大さじ2・塩少々を入れてさらに10分炊きます。
  4. 千切りの生姜を散らして完成。

冬瓜は大きいですが、八百屋さんによっては1/4に切って販売してくれたりしますのでぜひ相談してみてください。

ほっこりおいしい冬瓜。これから冬にかけてゆっくり味わえます。ぜひお試しください。