クラフトビール国内最大手のヤッホーブルーイングは、鰹節を原材料に使ったビールを4月1日に国内で発売する。4月の酒税法改正でビールに使用できる副原料が新たに増えるためだ。従来は「発泡酒」扱いだったが「ビール」と表記できる。これにより「消費者が抱くイメージが大きく向上する」(井手直行社長)。国内ビール市場が縮小する中で、ビールの定義変更を商機ととらえ、成長につなげる狙い。

商品名は「SORRY UMAMI IPA」。コンセプトは「革新的ジャパニーズクラフトビール」とし、日本の伝統乾物である鰹節を副原料に使用。鰹節が発酵を促し、より華やかな香りを引き出すという。鰹節の味はしないが、うまみ成分がコクのある味わいを実現。これまでの国内ビール市場にはない新たな味わいで、需要創出を図る。

同品はもともと米国向けの輸出商品だったが、国内でも展開する。情報感度の高い若者をターゲットに、通販サイト「よなよなの里」とビアレストラン「YONA YONA BEER WORKS」で、4000ケース(350ml×24本換算)限定で販売する。「好評であればコンビニやスーパーでも展開したい」(同氏)意向だ。

容量は350mlで、アルコール分は6.5%。希望小売価格は税込み288円。

◇日本食糧新聞の2018年3月23日号の記事を転載しました。