沖縄そばとはひと味違う、宮古島のソウルフード宮古そば。宮古空港内2階にあるハンバーガーショップA&W(エイアンドダブリュ)では、県内の店舗でもここだけという、本格的な宮古そばが食べられるのです。

宮古島には、沖縄そばならぬ宮古そばがある

沖縄本島から南西に約290km、飛行機に乗って1時間ほどで到着する宮古島。自然が豊かで、沖縄県のなかでも屈指の海の美しさを誇ります。

そんな宮古島のソウルフードとも言えるのが、宮古そば。「沖縄そばとどう違うの?」とお思いの方も多いと思いますが、宮古そばは沖縄そばと比べて細く縮れのない平麺で、だしは透明感のある比較的あっさりしたものが多いのが特徴です。またトッピングとして、薄く切った宮古かまぼこが乗っているのも宮古そばならでは。

そんな宮古そばですが、昔は三枚肉やかまぼこなどの具材を麺の下に隠して、見えるのは刻みネギだけという状態にして提供されていたのだそうです。

その理由は、具材を買うお金がないように周りに見せることで年貢の取り立てから逃れようとしたからだとか、そうではなく単に具を温めるためだとか、完成したそばの上にサービスで麺を足したのが始まりだとか、諸説あり。真相は現在も不明です。

ただ、近年では沖縄本島などで見られる沖縄そば同様、麺の上に具材が置かれることが多くなったそうです。

ハンバーガーショップなのに宮古そば

そんな宮古島を訪れたら、いちどは食べておきたい宮古そばですが、宮古牛や新鮮な魚介類など他にも美味しいものはたくさん。うっかり帰る頃になって「宮古そばを食べるのを忘れてた!」となることもあると思います。

でも大丈夫! 宮古空港にあるハンバーガーショップA&W (エイアンドダブリュ、通称エンダー)では、なんと宮古そばが食べられるのです。

A&Wは国内では沖縄県だけ(本土の米軍基地内を除く)に店舗を持つ、アメリカ発祥のハンバーガーショップ。お店は二階フロアのいちばん奥というあまり目立たない場所にあるので、【A&W】と書かれた光る看板を目印に探しましょう。

カウンターにたどり着くと、ハンバーガーメニューと並んで「宮古そば」の文字が見えてきます。

こちらがハンバーガーショップ、A&Wの宮古そばです。具は麺の下に隠されていませんが、ちゃんと宮古かまぼこがのっています。箸袋も沖縄っぽいデザインでかわいいですが、ハンバーガーショップで割り箸が出てくるのも妙な感じですね。しかしあなどるなかれ、ここではしっかりと美味しい宮古そばが味わえます。

ルートビアと合わせる裏ワザも??

レジ横のカウンターには、沖縄そばには欠かせないコーレーグース(島とうがらしの泡盛漬け)もちゃんと用意されているので、途中で「少し辛みを加えたいな」と思ったときには、少しずつ入れてみてください(少量でも強烈に辛いので入れすぎ注意!)。

そしてA&Wといえば、泣く子も黙る(?)ルートビアは外せません。バニラやリコリス、ナツメグなど数種類のハーブ類が入った、サロンパス風味とも言われる独特のクセがある炭酸飲料。好き嫌いがはっきり分かれます。ちなみに、ビアという名称ですがノンアルコールです。

宮古そばとルートビア。私はけっこう好きな組み合わせです。ある意味、沖縄らしいとも言える、様々な食文化が入り混じったチャンプルー状態。ハンバーガーショップA&Wで、宮古そばが食べられるのは世界でもここだけ。みなさんも宮古島を訪れた際には、チャレンジしてみませんか?