愛知在住フードライター瀬山野まりです。愛知で生まれ愛知のグルメに触れて育ちました。愛知のグルメの良さを少しでもお伝えできたら良いと思っています。
今回は「納豆あえ」です。こちら、愛知県豊田市の給食ではよく見かけるものですが、全国的にはあまり見られないとの話もちらほら。実際の給食レシピや実食感想などと共に納豆あえをご紹介します。

「納豆あえ」はチーズと納豆とパセリを混ぜるだけのお手軽レシピ

納豆あえ、と聞くと納豆と何かの和え物とはわかるものの、納豆以外何が入っているかわかりませんよね。ここでいう納豆あえとは納豆とチーズを混ぜた給食の定番メニューです。1975年ごろ栄養士さんが考えたメニューで今でも愛されている人気のメニューとなっています。

愛知県豊田市の給食レシピは公開されていますので、それを参考に作ってみました。(豊田市学校給食協会 )


材料は納豆と角チーズと乾燥パセリのみ。レシピでは醤油と砂糖、とありますが、ご家庭で楽しむ場合は納豆付属のタレで良いでしょう。

いざ調理、ですが「納豆あえ」はチーズを5ミリ角ほどにカットし、納豆と混ぜるだけというお手軽さ。納豆は混ぜれば混ぜるほど旨味が増すので、納豆をよく混ぜたあと、軽くチーズを混ぜ合わせパセリをかけてください。タレ投入タイミングはお好みで。5分もかからず完成です。

いつもの納豆とは違うけど、納豆の味を損なわない「納豆あえ」

チーズを混ぜることにより劇的に納豆の味が変化、というわけではありませんでした。やはり納豆は納豆。しかしながら、チーズがほどよく入ることによりマイルドでミルキーなチーズの風味が納豆の臭みを軽減していました。

納豆が苦手な子どもたちが食べやすいようにという配慮で作られたものですが、確かにより食べやすくなっていると思います。

パセリは彩りの役割となっていますが、ほのかに香る青みがさっぱりとしたアクセントとなっています。

 「納豆あえ」でカルシウム量もアップ!

納豆は栄養価の高い食品ですが、チーズも負けていません。今回使用したチーズはプロセスチーズですが、何といってもカルシウム量が多い!

日本食品標準成分表では、納豆もカルシウム含有量100g中90mgと比較的多いものですが、プロセスチーズは100g中630mgという多さ。今回使用したプロセスチーズは1個あたりのカルシウムが84mgでした。納豆1パック(40g)でカルシウムが36mgとして、たった15gのチーズを加えるだけで約3倍です。

大人でも不足しがちのカルシウムですが、育ちざかりの子どもにはさらに注意してカルシウムの摂取を心掛けなければなりません。成長期は生涯で最もカルシウムを必要とする時期であり、不足しやすいものです。

しっかりと摂取してほしいカルシウムですが、きちんと摂取するといっても毎日手間ひまかけるのも大変ですよね。そんなときには「納豆あえ」が大活躍です。

参考:
日本食品標準成分表2015年版(七訂)|文部科学省
日本人の食事摂取基準|厚生労働省

食卓にあと一品、そんなときにぜひどうぞ

納豆は栄養価が高い食品で積極的に摂取していきたいものですが、アレンジメニューも試したいところ。ほんの少しの工夫で変化をつけつつさらに栄養もアップ。そんな「納豆あえ」、給食だけといわずぜひご家庭でもお試しください!