旅先スーパーとは、旅先にあるスーパーマーケットの略称です。私、テミタ夏が勝手に命名しました。半径10キロ圏内の住人の胃袋を満たす食材が扱われているスーパーは、「ご当地中のご当地」が見つかる、最高にレアでコアなショッピングスポットだ!って気が付いたのはつい最近のこと。シングルかあちゃんの私がセガレと、年に一回行けるか行けないかの親子旅行での発見でした。
第二弾は、旅先スーパーでどのような発見ができるかを検証して参りましょう。どうぞ、新潟市に家族旅行で訪れ、ふとスーパーに立ち寄った気分でお楽しみください!

「地域限定」はみんなが喜ぶお土産

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家族旅行の疲労感を防ぐ! 旅先スーパーのカットフルーツでお手軽に栄養補給

各食品メーカーは地域限定、期間限定などの「条件付き販売」をしていることがあります。スナック、お酒などは日持ちしますから、お土産として最適です。特に新潟でしか買えない、味わえない限定品として有名なのがこちら。

風味爽快ニシテ(サッポロビール)

サッポロビールの黎明期を担ったのが新潟県人。こちらはそんな歴史から生まれた限定ビールです。
新潟県内の飲食店で提供されることもあり、味を占めて買って帰る方もいらっしゃるのでは?缶ビールはちょっと重たいので、配送してもらうのも良いでしょう。

サラダホープ(亀田製菓)

もはや世界に羽ばたいている米菓文化。国内最大手の県内メーカーの一つ、亀田製菓の「サラダホープ」は、ごく一部を除いて新潟県内販売です。発売当初は首都圏でも販売されていたものの、予定より売れすぎて生産が追い付かなかった、と言う逸話付きのおかきです。

もも太郎(セイヒョー)

桃味でもないのに、もも太郎。イチゴ味のかき氷バーで私も小さなころから大好きです。後ろに控えているのは金太郎。小豆入りのかき氷バーです。残念ですがアイスはお土産には不向きですから、おやつにフードコートで召し上がってはいかがでしょうか?

発見のコツは、見たことがないラベル、デザインを「本能で探し当てる!」。違和感に素直に反応すると、自然と目に留まるでしょう。

「・・・なんか違う」は大発見へあと一歩の合図

こちら、スーパーで販売されている太巻きです。ごく普通に見えますが、実は「くるみの甘辛煮」が使われています。新潟人は、くるみ部分が食べたくて太巻きを買います。くるみナシの太巻きなんて!と感じてしまうこともあるくらい。

この画像ではおすしの右側、たまごとデンブに挟まれたつぶつぶがくるみの甘辛煮です。

こんな最高にレアな発見も、もしかするとできるかも知れません。目を皿のようにしてお総菜コーナーを探索しましょう!

新潟のイタリアンは焼きそば?ご当地グルメを堪能しよう

新潟でいうイタリアンはイタリア料理にあらず。B級グルメとして、下越、中越エリアで愛されています。下越エリアでは「みかづき」、中越エリアでは「フレンド」と、メーカーが異なる地域密着ぶりも面白く、

「イタリアン食べて来た!」
「どっち?フレンド?みかづき?」

なんて会話ができれば新潟B級通です。

もやし、キャベツ、コーンなど野菜も入っています。左下には生姜の甘酢漬けが

今回は、新潟市でおなじみの「みかづき」さん。ムチムチしたソフト麺の焼きそばにトマトソース、優しい味わいです。

地域性は日本の宝物

小さな島国の日本。でも海に抱かれた山国であり、幾筋となく川が流れ、数えきれない島々を持ち、どの土地も気候が違う、空気が違う・・・それぞれの特色を生かした文化を持った国です。少し移動しただけでも、変化に富んだ地域性から違和感があります。その違和感、ぜひじーっと見つめてみて下さい。もしかしたら面白いことに気づくかも知れません。

各地の特徴は長い歴史によって築かれたもの。その土地に深く根付いた文化です。特に食べ物は、命へ直結します。昔の人々はそれこそ「食べるために働いた」のであり、食こそ一番大切なことだったはずです。忘れられがちですが、今だって、命は食べ物で育まれています。

新潟市中心市街地から、車でたった15分で一面の水田です(7月下旬撮影)

親子で旅行をすると、様々な経験を積むことができます。そして親が見つめるものを、同じ時に子どもも見つめることが出来るチャンスです。

今回ご紹介した品々は、新潟市の田舎にあるスーパー(小さめのイオンさん)1軒で全て買い揃えました。旅先スーパーは日本各地で無限の可能性を秘め、今はまだ眠っています。

旅先スーパーで本当にお宝を発見できるのは、現地人より旅人。旅先スーパーを最高のレジャースポットにするのは、旅行者の好奇心と探求心です。ご旅行の際は、ぜひスーパーにも立ち寄ってみてください!