ヤマモリがこのほど新発売した「ギャバ醤油」(写真)は、日本初の機能性表示食品の醤油として業界内で話題を集めている。醤油市場は依然として厳しいものの、減塩タイプをはじめとする健康志向商品の売上げは順調に伸びている。それらの棚に割って入る同品は、血圧が高めの人の血圧を下げる機能があると報告されているGABA(ギャバ)成分を含んでいる。この点が他の製品との決定的な違いだ。

この「ギャバ醤油」、2006年に発売、醤油カテゴリーの久々の大型商品として話題になった。しかし、具体的な効果効能をうたえず、インパクトが弱くて売上げも芳しくなかった。それでも同社は醤油の醸造技術を応用し、醤油中から発見された乳酸菌の働きで高濃度のGABA成分を生成させる独自技術に自信を持っており、いつか巻き返したいという思いを温めていた。

当時は「ギャバ醤油」に時代が追いついていない感があったが、今回、「機能性表示食品」という冠を引っさげての発売にこぎ着け、もう一度勝負をかける。

◇日本食糧新聞の2017年10月2日号の記事を転載しました。