コーヒーコーディネーターの資格を取って早7年の碓氷あげはです。ほぼ毎日コーヒーを飲んでいるものの、未だに新しい豆に出会えばいろいろな飲み方を試したり、食べ合わせを考えたりと、コーヒーの魅力は尽きそうにありません。
ふと気付けば、季節はすっかり食欲の秋ですね。栗やさつまいも、梨など、秋はおいしい食材がたくさんあります。今回は、そんな秋の味覚を使ったスイーツを厳選しつつ、おすすめのコーヒーとの食べ方をご紹介しましょう。

見かけると秋を感じる野菜やフルーツ

あなたは何が売られるようになると、秋だと感じますか? 一口に秋の味覚と言っても、今は季節に関係なく手に入るので、実際の旬がわかりにくいですよね。下にわかりやすくまとめましたので、参考にしてください。

【秋が旬の野菜】

かぼちゃ、さつまいも、里芋、人参、ほうれん草

【秋が旬のフルーツ】

りんご、みかん、ぶどう、栗、柿、梨、ザクロ、イチジク

代表的なものを挙げましたが、いかがでしょうか? 筆者は、スーパーで栗やイチジクが並び始めると「あぁ、秋だなぁ…」と感じます。梨もぎやぶどう狩りに行くと秋を感じる、という方もいらっしゃるかもしれませんね。

秋の定番!栗を使ったスイーツ

ここからは、秋の味覚使ったスイーツをご紹介します。

栗のスイーツにはいくつかありますが、定番はやはりモンブランですね! 栗をふんだんに使った渦巻き状のクリームの上に、甘露煮を乗せたものが広く知られています。

甘みが目立つ濃厚なケーキなので、苦みの強いマンデリンや、コクのあるコロンビアといった香り高いコーヒーを深煎りにして合わせましょう。

意外なところでは、栗饅頭もコーヒーとよく合います。上品な甘さの白あんと栗の組み合わせはほっこりとした味わいで、まさにおいしい秋が楽しめるスイーツです。

甘さを際立たせるために、あえて酸味が突出したエチオピアやケニアのコーヒーを中深煎りにして合わせてみてください。甘くなった口の中がさっぱりするので、甘い栗饅頭を最後までおいしく食べることができますよ。

みずみずしさがおいしい!梨を使ったスイーツ

秋になると出回る梨は、シャリシャリとした食感の和梨と、ねっとりとした滑らかさが特徴の洋梨が一般的です。どちらの梨も、スイーツの材料としてよく使われています。

なかでも、タルトやフランは梨のスイーツとして人気です。加熱されて柔らかくジューシーになった梨とさくさくのタルトを合わせることで、食感の違いが楽しめるスイーツとなります。

梨の主張は控えめなので、バランスがよくやさしい甘みを感じられるコーヒーを合わせるとおいしいです。ニカラグアや、コスタリカの浅煎り~中浅煎りを合わせてみてください。

あまり市販されていませんが、梨を使ったパウンドケーキも話題となっています。切り分けた際の見た目もよく、しっとりとしておいしいです。パウンドケーキのようにバターがたっぷり入っているスイーツには、深煎りのコーヒーを合わせてください。おすすめは、梨やキャラメルの風味と相性が良いエチオピアやグァテマラです。

コーヒーと合わせたい秋スイーツはまだまだいっぱい!

秋の味覚には、さつまいもやかぼちゃを使ったスイーツも定評がありますね。スイートポテトにしたり、パンプキンパイにしたりと、食べ方も満載です。まったりとして濃厚な味わいのものが多いので、同じくコクのあるインドネシアなどを中深煎り~深煎りにしたものが適しています。

ほかにも、アップルパイやぶどうのタルト、みかんのムースにザクロのマフィンなど、秋の味覚を使ったスイーツはまだまだ紹介しきれないほどいっぱいあります。

基本的に、フルーツを使ったあっさり系のスイーツには、フルーティーな香りを持つタンザニアなどの浅煎りコーヒーを合わせておくと失敗がありません。

とは言え、濃厚なスイーツにさっぱりとした浅煎りコーヒーを合わせてもいいですし、反対に主張の少ないスイーツにガツンとパンチのきいた深煎りコーヒーを合わせてもOK。

あなた好みの食べ方で、おいしい秋の味覚とコーヒーを味わってくださいね。