子どもが喜ぶお弁当作りに知っておきたい食中毒予防の調理法
梅雨から夏の時期、作りたてを食べないお弁当つくりで気をつけたいのが食中毒。下痢、嘔吐、発熱…、症状が激しいと長引くこともあって相当苦しいですね。温暖化も進む昨今、もう一度食中毒を予防する調理法を確認しておきましょう。
菌が増殖しやすい3大条件
そもそも食中毒の原因の菌が増殖しやすい条件は、水分、温度、Ph、酸素の4つです。菌も生きているので、条件が揃えば揃うほど元気になるというわけですね。湿気のあるところに多いのも水分がたっぷりほしいから。ですから、お弁当では加熱してすぐ蓋をしないことが基本です。湯気を落ち着かせてから蓋を。
また夏の時期は、水分が出やすいサラダ類も気をつけましょう。特に卵サラダやポテトサラダなどマヨネーズ系は避けたいものです。野菜類は焼き野菜や炒め野菜などがお薦めです。
次は温度。菌が好きな温度は37度前後。ちょうど私たちの体温くらいなんです。そしてPh。酸性に保つような味付けも工夫しましょう。最後の酸素は関係する菌とそうでない菌に分かれます。
ご飯に菌が増殖しにくい食材はなに?
お弁当のご飯に合わせる食材でもっとも食中毒を起こしにくいのは、王道!梅干しです。昔から日の丸弁当はお弁当の定番ですね。ただ、食中毒予防の視点から言うと、日の丸弁当ではちょっと不十分なのです。
梅干しの周囲のご飯は本当に菌が増殖しにくいのですが、梅干しに触れていないご飯には増えてしまう危険性があります。ですから、梅干し(梅肉)を細かくしてご飯全体に混ぜ込むのが効果的です。「あっちにもこっちにも梅干しがあって活動できない!」と菌が悲鳴を上げる状況にしてしまいましょう。
チャーハンなど炒めご飯も水分を飛ばしてパラパラチャーハンにするほど食中毒予防になるでしょう。
卵料理と肉料理の工夫
お弁当の定番おかず、卵料理も肉料理もしっかり芯まで加熱しましょう。例えば茹で卵。この時期は半熟ではなく固ゆでに。殻はむかないほうが予防になります。もし剥く場合は、醤油に一晩つけておくなど味をしみこませておくといいですね。トロトロのスクランブルエッグよりも細かな炒り卵がお薦めです。
ちなみに私が子どもの時に母が作ったお弁当の定番おかずは卵焼きでした。焦げ目が一切なく、すごく均等にキレイな黄色なので、いつも友達に「いいなあ」と言ってもらえた記憶があります。砂糖の代わりに出汁とみりんで味が薄味だったので、夏場は避けたほうが良いお弁当かもしれませんね! それでも今でも思い出の味です。多くのお子様が思い出のお弁当オカズを持っていたらいいですね。
さて、子どもたちが大好きな鶏の唐揚げ。揚げ物は水分が飛ぶ調理法なのでお弁当にピッタリですが、鶏の唐揚げは表面が良い焼き色がついていても中が少し生、にならないように気をつけます。
といっても火加減が難しいということがありますね。この場合は形状に工夫をしてみましょう。薄めに切ったり、スライスした鶏でチーズやハムを挟むとそれで塩気がつくので新たな味付けも必要ありません。
そのほか、生姜焼きやみそ炒め、梅煮、ワサビ醤油味など、定番のおかずで塩分や酸味を少し多くすると食中毒予防につながります。
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