こんにちは。食・栄養ライターの清原修志です。今回は、油揚げを使った、簡単オリジナルレシピを2つご紹介します。油揚げはそのままあぶって生姜じょうゆをかけるだけでもいいおつまみになるし、刻むだけでみそ汁の具になりますが、中が袋状の空洞になっているので、巾着のように中に何かを詰めることもできます。お餅を詰めておでんのタネの餅巾着にしたり、酢飯を詰めておいなりさんにしたり。ここでは、そういう「詰める」アイデア料理をご紹介します。
かつて編集長を務めていた月刊誌「食生活」は、栄養士・管理栄養士向けに栄養学の知識と情報を提供する雑誌でした。ここ「たべぷろ」では、家庭向けの安くて簡単なオリジナル料理を中心にご紹介しています。

いなりシュウマイ

熊本に「いきなり団子」という蒸したサツマイモを餅で包んだ名物和菓子がありますが、これは「いなりシュウマイ」です。シュウマイは小さくて薄い皮の中にあんを上手に詰めるのがなかなか難しいですが、油揚げの中にあんを詰めるのはとても簡単です。

しかも、市販のシュウマイの皮は余りがちで、しかも余った皮の使い道が少ないですが、油揚げはもし余っても翌日の味噌汁など何にでも応用がききます。皮とあんの食感のコントラストが楽しくておいしいです。やわらかくておいしいので、お子さんにも喜ばれることうけあいです。

【材料】(16個分)※写真は8個
☆豚挽肉 300g
☆玉ねぎ 1/2個
☆生姜 1片
☆片栗粉 大さじ2
☆酒 大さじ1
☆しょうゆ 大さじ1
☆砂糖 大さじ1
☆ごま油 大さじ1
油揚げ 4枚
水 2カップ
しその葉 適宜

【作り方】
1.玉ねぎはみじん切りにする。生姜はすりおろす。
2.(1)と☆をボウルに入れて混ぜ合わせる。

3.油揚げを2等分にし、袋状に開き、(2)を詰める。

4.油をひかないフライパンを熱し、(3)の両面をこんがり焼く。

5.水を加え、中火で15分ほどゆでる。

6.取り出してそれぞれ2等分にカットし、しその葉(軸は取る)を敷いた器に盛りつける。

いかがでしょう。私は薄味が好きなので水でゆでましたが、外の油揚げに味がほしい方は、ゆでる際にめんつゆ大さじ1を加えてもよいでしょう。

オープンいなり寿司

いなり寿司はおいしいけれど、見た目が地味だなあと思っていたとき、今年の3月まで放送されていたNHKの連続テレビ小説「まんぷく」のあるシーンがヒントになりました。

工場でカップ麺を試作中、カップに入れるために乾麺を上から落としたら、麺が砕けてしまいました。悩んだ萬平さんは、部屋の天地がひっくり返る夢を見て、麺の上にカップをかぶせてひっくり返せば、麺が破損しないというアイデアを思いつきます。

私はそれを観て、普通は下になっているいなり寿司の閉じ口を上にして、そこに具材をのせれば、色鮮やかなオープンいなり寿司になるのではないかと思ったのです。

【材料】(4個×2種=8個)※写真は6個
油揚げ 4枚
めんつゆ(2倍濃縮) 大さじ1
ご飯 300g
寿司飯の素(粉) 大さじ1
黒炒りごま 大さじ1
スモークサーモン 4枚
きゅうり 1/3本
塩 適宜
土佐酢 小さじ1(かつお節の旨味を加えた合わせ酢)
むきえび(生食用) 12尾
トマトケチャップ 大さじ1/2
マヨネーズ 大さじ1/2
しその葉 4枚

【作り方】
1.鍋に油揚げを入れ、ひたひたの水(分量外)とめんつゆで、煮汁がなくなるまで煮る。

2.油揚げを2等分し、半分は裏返しにする。

3.ご飯に寿司飯の素と黒ごまを入れて混ぜ、寿司飯を作る。あられ切りのプロセスチーズを入れてもおいしい。
4.(2)の中に(3)を詰める。油揚げの縁は外側に折り返す。

5.きゅうりをスライサーで薄い輪切りにして塩もみし、土佐酢に漬ける。

6.ケチャップとマヨネーズを混ぜた中にえびを入れて和える。

7.油揚げを裏返さなかったほうにきゅうりと巻いたスモークサーモンをトッピングする。裏返したほうにはしその葉とえびをトッピングする。

いかがでしょう。見た目も楽しいので、お子さんにも喜んでいただけると思います。具材はお肉や錦糸卵など自由にアレンジできます。ぜひ、お試しください。