ベルギービールウィークエンド実行委員会は、4月26日からベルギービールの祭典「ベルギービールウィークエンド」(BBW)をスタートする。新たに今年、開港150年の神戸を加えた全8都市で、9月中旬まで48日間にわたり開催し17万人の来場を見込む。

ユネスコ無形文化遺産に登録されたベルギービール文化

16年11月末にベルギービール文化がユネスコ無形文化遺産に登録されてから初の開催。過去7年間で80万人が来場するなど、東アジアで最大のベルギービールイベントとなっている。16日に東京の同国大使館でギュンテル・スレーワーゲン名誉実行委員長(駐日ベルギー大使)と小西新太郎実行委員長(小西酒造社長)が会見した。

会場には、初登場の36種を含む132種のベルギービールが揃う。今年からの新企画も複数あり、ベルジャンハウスではビールのテイスティングや料理とのペアリングが楽しめるほか、期間中の平日には先着限定の飲み比べセットなども提供する。

スレーワーゲン名誉実行委員長の話 ベルギービール文化では多様性が重要な意味を持つ。さまざまなビールはもちろん料理や音楽でベルギーの国としてもてなしたい。

<小西実行委員長の話>
酒税法の改正によって18年以降、日本でのビールの定義が大きく変わる。ベルギー大使館などの働きかけもあり、改正後はこれまで発泡酒とされてきたコリアンダーやオレンジピールといった副原料を使ったものもビールと表示できるようになる見込みだ。29年間ベルギービールを扱ってきた者としては感謝したい。昨今の日本では米国発のクラフトビールが増えているが、それらの製法の大本はベルギーにあることが多い。BBWでは上面・下面・自然・複合といったベルギービールの特徴である四つの発酵法を分かってもらえるように工夫していきたい。また、日本酒はユネスコの無形文化遺産に「和食」の一部として登録されたが、ベルギーはビール文化自体が登録の対象となった。日本酒の蔵元として敬意を表したい。

◇日本食糧新聞の2017年3月27日号の記事を転載しました。