高純度EPA製造最大手の日本水産は3月18日、「トレーニング&リカバリーセミナー」を東京都内で開催した。五輪代表を含む水泳、トライアスロン、ラグビーの指導者や現役選手らを迎え、スポーツ科学の第一人者と最新の体調管理メソッドやリカバリー手法などの情報を発信した。ニッスイ主催によるスポーツ専門セミナーは初。会場は実業団・自治体・学校・スポーツジムなどに所属する多様な競技の指導者や選手など160人で埋まった。

トレーニング後のリカバリーの重要性を強調

セミナータイトルは「リオの感動を、平昌・東京へ再び」。講演者は杉田正明氏(三重大学教授、日本陸連科学委員会科学委員長)、飯島健二郎氏(リオオリンピックトライアスロン日本代表監督)、若井正樹氏(サントリーラグビー部「サンゴリアス」ヘッドS&Cコーチ)、久世由美子氏(元オリンピック水泳代表コーチ、メダリストの松田丈志氏を4歳から28年間指導)の4人。パネルディスカッションに青木佑輔選手(サンゴリアス所属)が加わった。

杉田氏はトレーニング後のリカバリーの重要性を強調し、「まずコンディションの“数値化”“見える化”が必要。日常的に脈拍や睡眠時間などの記録を習慣づけることだ」と指摘。その上で先進的なリカバリー手法の紹介に加え、毎日のEPAの摂取が(1)血流の流動性を高める(2)トレーニング後の筋肉の炎症を抑え、回復時間を短縮する(3)脂肪の燃焼とタンパク質の合成を促進する–などの効果があると説明した。

若井氏も自らの経験から、海外の強豪ラグビークラブがEPAを含むオメガ3脂肪酸の摂取を徹底していたと報告した。青木選手は3年間、EPA摂取を続けていることで「フィットネスレベルが向上したようだ。30歳を過ぎても筋肉系のけががなく、効力を感じる」と効用を指摘した。ニッスイはスポーツ分野でのEPA活用拡大を目指し、今後も同様の情報発信に取り組む考え。

◇日本食糧新聞の2017年3月27日号の記事を転載しました。