海外料理番組のレシピ検証シリーズ、第2弾はEテレで放送中の『レイチェルのキッチンノート』です。「ロンドン~乗り物~」編で、レイチェルが考案した「即席ヌードルスープ」に、たべぷろ編集部員Sが挑戦! 自分流にアレンジしたレシピもご紹介します。

平野レミさんのように豪快なレイチェル・クー

真っ赤なリップにカラフルな洋服、ややぽっちゃり気味の体型、子どもみたいな無邪気な笑い声……。まるでカラフルな焼き菓子のような、キュートな見た目のレイチェル・クー。

編集部員S的には、そのかわいらしい風貌と大胆さのギャップが萌えどころ。粉や砂糖、調味料を瓶から直接鍋やボウルにドバドバ入れる、すごい量のバターを鍋にドカッと放り込む、切り方が雑、こぼれても気にしない(ていうかゲラゲラ笑ってる)……など、なんとなーく、料理研究家の平野レミさんをほうふつさせる豪快さがあるんです。

今回のレシピは、レイチェルが「どこにでも持ち運べて、熱湯をかけるだけで食べられる(えっへん)」と紹介する、お手製の即席スープヌードル。

寒い中、延々と続く子どもの公園遊びに付き合って、芯まで冷えてしまった……ということが多い編集部員Sにとって、うってつけのレシピです。

「冷蔵庫にあるものをなんでも使えるの(えっへん)」とレイチェルが言っているし、お財布にも優しそうです。

左の瓶は500cc、右は450ccほどの容量です。けっこう入りますよ。

まずはスープヌードル2つ(ほぼレイチェルのレシピ通り)

まずはレイチェルのレシピをおさらいしましょう。レイチェルが披露したのは2種。名付けて「豆腐の燻製入りピリ辛アジア風スープヌードル」と「チキンとカラフル野菜のスープヌードル カレー風味」です。

レイチェル流のルールはたった2つ。「材料は全部細かく薄く切って」「麺は必ず、すごーく細いビーフンを使って」

【材料】
乾燥ビーフン
冷凍した燻製ハムホック(脚付き豚肉のハム)のスープストック

「豆腐の燻製入りピリ辛アジア風スープヌードル」
豆腐の燻製
ヤングコーン
唐辛子
ねぎ
香菜
干しシイタケ(薄切りのもの)
七味

※豆腐の燻製はないので、つまみ用に作ってあった豆腐の味噌漬けで代用。唐辛子は乾燥のもので。

※ハムホックもないので牛骨で取ったスープで代用。

「チキンとカラフル野菜のスープヌードル カレー風味」
紫キャベツ
ブロッコリー
スプラウト
調理済みのチキン
カレーペースト 小さじ1

※紫キャベツはなかったので、「料理は見た目も大事なの!」と言い切るレイチェルに従い、カラー要員でラディッシュの薄切りと紫玉ねぎの薄切りを投入。

※レイチェルはブロッコリーを生のまま瓶に放り込んでいましたが、編集部員Sはレンチンしました。(そういえばかつて、アメリカのサラダバーにも生のブロッコリーがドーンと置いてありました。おいしいのかな…?)

2つの瓶にビーフンと、それぞれAの材料、Bの材料を入れたら、製氷器で冷凍したブイヨン2粒を投入してフタをします。

余談ですが、この冷凍スープは前回のジェイミー・オリヴァーの時に使った牛骨の余りで取ったスープ!役立ってる!

ジェイミー・オリヴァーの回はこちら。
あこがれの海外料理番組レシピを作ってみた!カリスマ料理人の「食材5つでおいしい料理」

「おいしくて、新鮮で、すぐに食べられるランチよ(にんまり)」とレイチェル。それでは、早速公園で食べてみましょう、熱湯を入れたポットを忘れずに…!

まず「豆腐の燻製入りピリ辛アジア風スープヌードル」から…。お湯を注いだら蓋をして少し待ちます。軽く混ぜていただきま~す!

おいしい! 牛骨スープと豆腐の味噌漬け、干しシイタケ、七味がきいている。パクチーの香りが爽やかです。

「チキンとカラフル野菜のスープヌードル カレー風味」もカレーの香りが食欲をそそります。

が、しかし…。レイチェル、味が薄いよー…。きっとレイチェルの使った「ハムホックのスープ」にはしっかり味がついているのでしょう。

編集部員Sの料理にはもう少し味の濃いトッピングが必要なようです。ブロッコリーなどの野菜も濃いめに塩ゆでして下味をつけたほうが良いかも? 味がぼやけるので、お湯の入れすぎも注意です。

そして、両方のスープヌードルに共通して言えるのが「ビーフンがなんかもそもそする…」ということ。

せっかくならもっとおいしく食べたい! ということで、いろいろ試行錯誤を重ね、再チャレンジしましたよ!

即席ヌードルスープをおいしく作るコツは

まずは編集部員Sがレイチェル流に挑戦して気づいたことをまとめます。

数時間持ち歩くこと、外で食べることがポイントなので、1)瓶の中でぐちゃぐちゃに崩れない、2)電子レンジなどはないので、ポットのお湯をかけるだけで食べられることが大前提。

透明な瓶に入っているので、中身がぐちゃちゃだと一気に食べる気が失せるのです(実証済み)。なので、見た目も重要ポイントということです。

ということで、たどり着いた法則が以下です。

<麺>
ベストな麺は春雨。すぐに柔らかくなり、味も浸み込みやすいので適しています。生うどんやあらかじめ茹でたマロニーちゃんなどはお湯を足すと味がぼやけてしまいました(電子レンジがあり、加熱料理できる環境なら良いかもしれません)。

<トッピング>
トッピングにするとよいのは味の濃いもの、はっきりしたもの。味の薄いスープは本当においしくない…。

<味付け>
味付け要員で、液体はNG。小分けになっている一人前タイプの鍋の素で試してみましたが、一部だけに味が浸み込んでしまうし、持ち歩いているうちに瓶の側面が汚れてしまい、見た目的にもちょっと…。鶏がらスープの素、味噌、ゆず胡椒、カレーペーストなど、粉末、ペースト状のものなどが向いています。今の季節なら冷凍したスープでもよいですよね。

<出汁>
桜エビ、干しシイタケ、塩昆布など出汁が出る物は複数入れると味に深みがでます。

<お湯>
お湯の入れすぎはNG。一番下に入れた春雨がつかるくらいで大丈夫です。100cc~120ccくらいがベスト。

翌週末、いざ、リベンジ!

好きな組み合わせで♪子どもとアレンジを楽しんでみた

どうせなら、好きなものを好きな組み合わせで入れようと、5歳の娘と私でそれぞれ1瓶ずつ「手巻きずし方式」で作りました。

【材料】
乾燥春雨(ゆでずに使えるタイプ) 10g~20gほど
冷凍スープか粉末スープ 適宜

☆トッピング☆(いずれも適量、残りもので十分!お好きなものを)
焼き豚
サラダチキン
豆腐の味噌漬け
煮卵
コーン
ヤングコーン
もやしのナムル
いぶりがっこ
白菜のキムチ
干しシイタケ
サクラエビ
ブロッコリースプラウト
ブロッコリー(塩ゆで)
香菜
紫玉ねぎ(薄切りして少し加熱)

【作り方】

  1. トッピング具材の水気はよく切る。
  2. 瓶の1番下に春雨を入れる。
  3. 好きな具材を重ねていく。瓶の上までしっかり詰めると崩れにくい。
  4. 隙間に粉末状か冷凍したスープを入れ、瓶のふたを閉める。
  5. 食べるとき、熱湯を注ぎ、ふたをして2分ほど待ち、軽くかき混ぜたらできあがり!

娘はいぶりがっこ、パクチー、キムチ以外ほとんど全部入れていました。

特にコーンは大量に…。

「できたあ♪」と嬉しそうな娘。粉末の鶏ガラスープを足してフタをします。大人が食べるならゆず胡椒を足してもよいでしょう。

私はキムチと香菜をたっぷり。スープは冷凍ブイヨンにしてみました。

残りものばかりでも、瓶に入っているだけでかわいく見えてしまいます

この季節、外で温かいものが食べられるのは本当にうれしい! 外で食べる特別感も加わって、娘も楽しそうに食べていましたよ。

作る際の楽しさや食べるときのわくわく感も含め、今回のレシピの評価は以下の通りです♪ご参考まで。

垂涎度 ★★★☆☆
SNS映え度 ★★★☆☆
料理の手軽さ ★★★★☆
食材の揃えやすさ度 ★★★★★
エンターテインメント度・イベント性 ★★★☆☆