甘利香辛食品は昨年から京都市近郊で唐辛子を栽培し、このほど初収穫分を製品化した。「京都のスパイスメーカーとして京都産唐辛子を育て、主力商品を作りたい」という甘利毅社長の足掛け5年の夢が実現した。

国産唐辛子のニーズが高まる中、京都の老舗スパイスメーカーの同社は、「唐辛子のプロ」として、京都での栽培にこだわった。昨年収穫した京都産の唐辛子は美しい朱色で、爽やかな辛味が特徴。17年は乾燥で100kg収穫し、主に京都の漬物メーカーなどに採用された。

今回、市販用に製品化した「京甘利 七味唐辛子(京都産唐辛子)」は、サンショウ、ユズ、白ごま、黒ごま、青のり、陳皮の七味を、長年の経験に基づいて調合した。同社ネットショップほか、雑貨店のコーナーでも取り扱われている。

18年は2種類の唐辛子を栽培し、昨年より倍増することを見込んでいる。主に業務用で販売する方針で、京都ブランドを重んじて活用してくれるユーザーと手を組んでいきたいとしている。

◇日本食糧新聞の2018年6月25日号の記事を転載しました。