プチプラアイテムでいつもの食卓をパッと華やかに演出するテーブル&フードスタイリストの渡辺有子です。蒸し暑い日本の夏の食卓に欠かせないそうめんは、普段の食事だけでなく七夕やお盆などのおもてなしの食卓にもおすすめです。そこで、今回はおもてなしに使える美しいそうめんの盛り付け方についてご紹介します。

そうめんを美しく盛り付けるための茹で方

しっかり冷やしたそうめんは、喉ごしが良くて食欲が落ちる時期でもお箸が進みますね。

また、年配の方やお子さんにも人気で食べやすく、ちょっとした夏のおもてなしにもおすすめの料理です。
熱湯でサッと茹でて、冷水でぬめりをとり後は冷やすだけ、と手軽なそうめんですが、茹でる際にひと手間かけると美しい盛り付けができます。

美しいそうめんの茹で方は、まず上の画像のようにそうめんの束の上の部分をたこ糸などで結んで用意します。そうめんは茹でると膨張するので、そんなにきつく結ばなくても外れることはありません。

そして、沸騰した湯の中に束ねたそうめんを入れて、結び目に近い部分をとくにほぐしながら茹でていきます。

茹でる際によく混ぜほぐさないと数本ずつの束にかたまってしまうので気をつけましょう。表示時間通り茹でたら束のまま冷水にとって洗い、形を整えた状態がこちらです。

流れを整えて盛り付けてみましょう

カタログや雑誌などで清流を描いたような美しいそうめんを目にしたことがあるかと思いますが、きれいに茹でたそうめんを使えば、同じように盛り付けることができますよ。

大皿を用意し、束になったそうめんの形を整えたまま、結んである部分を切り落とし、手のひらにかけて半分に優しく折り流れるように盛り付けます。

同じ流れでも良いですし、画像のように少し方向を変えても動きがでて良いですね。黄色や桃色、緑色などの色付きのそうめんがあれば、アクセントになるのでおすすめです。

また盛り付ける器ですが、白い食器に盛り付けるとそうめんと同化してしまうので、ちょっと冒険して大胆なデザインの食器を使ってみるのも楽しいです。

藍色や赤絵などの和食器、また北欧のカラフルな色や柄の食器などもよくあいます。流れを作ったそうめんに青紅葉をのせれば、清流のような美しい盛り付けの完成です。

食べやすい一口サイズの盛り付け方

もう1つそうめんの盛り付けでよくあるのが、一口サイズにならんだものです。あらかじめ食べやすいサイズに取り分けてあるので、見た目に美しいだけでなく、途中で器の中がぐちゃぐちゃにならず、最後まで取りやすくておすすめです。

一口サイズに盛り付けたいときは、フォークを使うと簡単です。束からはずして茹でて冷水にとったそうめんをフォークで適量すくってから、バットや手のひらの上で形を整えて盛り付けるだけ!指に絡ませる方法もありますが、フォークだと形が整えやすいので試してみてくださいね。

大皿に並べて緑のあしらいで美しく仕上げましょう

クルクルと巻きつけたそうめんを手のひらで形を整えてそっと盛り付けていきます。あまり時間がたつとひっついてしまうので、手早く仕上げることがポイントです。

たくさんの量であれば、全部を一度に仕上げずに、大皿1枚分できたら先にお出しするようにすると良いですよ。また、青紅葉は夏の和のフードスタイリングでは必須のアイテムです。

真っ白なそうめんは清流のようで、川面に落ちた青々とした紅葉の葉が日本の夏の涼を感じさせてくれます。大葉などで代用することもできますので、何か緑色のあしらいを用意してそうめんのおもてなし感をアップしましょう。

パパッと準備して食べる夏のそうめんですが、盛り付けにひと手間かけることで風流な夏のおもてなし料理の1品としても使えます。この夏はそうめんのおもてなしを楽しんでみてはいかがでしょうか。