トスカーナ地方の家庭料理をアレンジしたオリジナルメニューが人気のイタリアンレストラン「BABBO ANGELO(バッボ・アンジェロ)」(東京・自由が丘)では、9月19日から年末までの期間限定でハナマルキの「液体塩こうじ」を使用した新感覚のピザを発売する。イタリアから取り寄せた薪窯で焼く本格ピザに、日本古来の伝統発酵調味料のエッセンスを加えた。オーナーシェフのコッツォリーノ・アンジェロ氏に今回の取り組みと「液体塩こうじ」の魅力について聞いた。

–「液体塩こうじ」を知ったきっかけは。
「もともと発酵食品に興味があった。日本人の知り合いに『麹』の存在を教えてもらい、食品スーパーで探していた時に偶然見つけた。当初は店で使おうとは考えていなかったが、肉や魚をはじめなんにでも使える素晴らしい調味料だと思う」

–今回はピザに使用した。
「メニュー名は『塩こうじサンマのUMAMIピッツァ』。休日を利用して何度も試行錯誤を繰り返した。使用する量によって生地の膨らみ具合が変わる。塩麹を使ったピッツァが完成すれば今までにはない新しい商品ができると考えた。私にとってもチャレンジだった」

–実際に使ってみた感想は。
「塩麹を使った生地は時間がたってもふんわりしている。まろやかで奥深い味わい。冷めてもおいしい。ただ使う量を間違えてはいけない。湿度や気温で生地の膨らみ方が微妙に変化する。バランスが重要だ」

–具体的にどのように使っているのか。
「生地には塩麹を練り込み、サンマは塩麹でマリネした。塩麹の効果で生地がモチモチに仕上がりとてもおいしい。サンマとチーズは意外に合う。今後も新メニューで使っていきたい」

「液体塩こうじ」を使った新メニュー開発に挑んだオーナーシェフのコッツォリーノ・アンジェロ氏

–液体塩こうじのメリットは。
「液体だから使いやすい。塩麹は自然由来のもの。発酵食品で体にも良く安全・安心だ。だからこそ使いたい。ピッツァはスピード勝負で仕上げるので、厨房で片手でさっと使えるのがポイント」

–食材へのこだわりも強い。
「北海道から沖縄まで自ら出向き、可能な限り生産者と会っている。日本には素晴らしい生産者がいて、素晴らしい食材がある。店では長野の鹿肉や沖縄の紅芋、帯広の豚肉、熊本の大長ナスなどを使っている。僕にとっては“宝物”だ」

–過去に「液体塩こうじ」を使用したメニューもある。
「今春、ハナマルキとのコラボレーションで塩麹を使った『アンチョビと野菜の入ったUMAMIペペロンチーノ』を限定発売したところとても好評だった。常連客の中には『あの味が忘れられない』という方もいる」

–新しい調味料としてイタリア人にも受け入れられるか。
「商品の特性を上手に説明すれば関心を持ってもらえるかもしれない。本国の味を求めてイタリア人客も多いので、機会があれば薦めてみたい」

〈店舗概要〉
住所=東京都目黒区自由が丘1-25-1リード2階
営業時間=《ランチ》平日午前11時30分~午後2時、土・日・祝は午後2時30分まで《ディナー》午後5時30分~10時 ※「塩こうじサンマのUMAMIピッツァ」はディナーのみの提供
定休日=水曜日
電話=03・5729・4339

◇日本食糧新聞の2017年9月20日号の記事を転載しました。