一枚の絵画のように繊細に…3世代にわたって愛される名古屋のフレンチ
開発が進む名古屋駅を中心に、こだわりの料飲店が続々と進出する名古屋。話題の外食店にスポットを当て、そのこだわりなどを紹介。今回紹介するのは、ウェスティンナゴヤキャッスル内にあるコンテンポラリー・ダイニング「クラウン」だ。
同店は、窓から名古屋城を中心に広がる美しい風景を一望でき、「豪華さ、過ごしやすさ」を大切に設計された、ダイニング、鉄板焼き、バーの三つの食空間からなる。価格帯は、主なランチメニュー・見目麗しきフレンチコース「マダムナゴヤ」が1人前3600円(税別)。
「決して良い立地条件とは言えない場所にありながら、3世代にわたってご利用いただくお客さまも多く、その年齢層の幅広さから、まさに伝統という言葉が似合う」と同店の魅力を話すのは、料理長・鈴木直也氏。
同氏は、73年愛知県江南市生まれ。18歳で料理の世界に入って以来、フレンチ一筋。04年にナゴヤキャッスルに入社し、07年にミッドランドスクエア41階「ブルーエッジ」で料理長を務めた後、10年に同店の料理長に就任した。
旬の食材を用いながら、香り、食感、甘味を引き出し重ね合わせる想像力に満ちた料理は、一枚の絵画のように繊細に描かれ、16年にドイツで開催された「第24回世界料理オリンピック」個人部門カリナリーアートで金メダルを受賞するなど、高い評価を得ている。
鈴木氏は、「料理は、お客さま、家族、スタッフなど、何かをつなげるきっかけであり、お客さまの希望を感じ取り、作りあげるもの」と語る。そのために、オイルひとつとっても、数多ある商品を試し、抗酸化作用が高く、焼いても香りが逃げず、オイル自体の癖が少ない「エキストラバージンオリーブオイル(スジャータめいらく)」を使用するなど、非常にこだわっている。
ほかにも、年齢や雰囲気だけでなく、食事姿なども自分たちで確認し、一人一人に合ったサイズや温度などへ変更するなどの気遣いも決して忘れない。
今後は、「『20年前にここで挙式した時に食べたあの料理を』と言われた時に提供できるよう、全料理をデータ化し、新たな伝統へと『繋がり』を残していきたい」と語った。
【店舗紹介】
コンテンポラリー・ダイニング「クラウン」(名古屋市西区樋の口町3-19、電話052・521・2121)=〈ランチ〉午前11時30分~午後2時30分、〈ディナー〉午後5時30分~10時、席数70席(全席禁煙)
◇日本食糧新聞の2017年9月11日号の記事を転載しました。
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