石川県金沢市に隣接する河北郡在住の北陸家庭料理研究家・大象みかです。金沢は和食が多いと思われますが、洋食にも有名なものがあります。中でも最も有名なのは「ハントンライス」です。オムライスの上に白身魚のフライを乗せて、タルタルソースをかけてあります。現在、金沢市のいろいろな洋食店で、ハントンライスを食べることができます。金沢の洋食の王様ともいえる「ハントンライス」を家で作ってみます。

ハントンライスの名前の由来は?

ハントンライスとは不思議な名前ですが、ハンガリーの「ハン」と、ハンガリー語でマグロを意味する「トン」から来ているようです。一般的には、ケチャップで味付けしたバターライスを薄焼き卵で包んで、タルタルソースのかかった白身魚のフライをのせて食べます。

ハントンライスに明確な定義はなく、お店によって、エビフライが乗ったり、とんかつを乗せたり、ケチャップの代わりにデミグラスソースがかかったものなどがあります。

ハントンライスの材料

【材料・2人分】
・人参………1/2本(小さめのもの)
・玉ねぎ……1/4個(大きめのもの)
・卵…………3個
・鶏もも肉…70g
・白身魚……4切れ(今回はタラを使いましたが、カジキマグロ、むきえびなどでもよいですね)
・ごはん………茶碗2杯分

【調味料】
ケチャップ、マヨネーズ、塩、コショウ、オリーブオイル適量

【白身魚のフライ用】
・小麦粉……大さじ3
・パン粉……大さじ3
・卵…………1/2個

【タルタルソース】
・卵………………1個
・マヨネーズ……大さじ3
・塩、コショウ…少々

ハントンライスの作り方

1. 鶏もも肉、人参、玉ねぎをみじん切りにします。フライパンにオリーブオイルを大さじ1くらい入れて、フライパンで炒めます。軽く炒めたら、塩、コショウで味付けします。
(バターで炒めるバターライスの方法もありますが、あっさりした感じに仕上げたかったのでオリーブオイルを使いました)

2. ごはん茶碗2杯を加えて炒め、ケチャップで味を調えます。

3. 白身魚のフライを作ります。白身魚に小麦粉、溶き卵、パン粉の順で付けて、180℃の油できつね色になるまで揚げます。同時に、タルタルソースも作ります。卵1個を固ゆでにし、みじん切りにして、マヨネーズ、塩、コショウで味付けをして、タルタルソースを作っておきます。

4. オムライスの薄焼き卵を作ります。フライパンにオリーブオイルを薄く敷いて、溶き卵を流し、両面を焼きました。トロトロの卵がお好きな方は、片面だけ焼く方法でもよいですね。

5. 炒めたごはんを盛り付け、薄焼き卵で包みます。ケチャップ、マヨネーズを薄焼き卵の上にかけます。オムライスの上に白身魚のフライを2枚乗せて、タルタルソースをかければ出来上がりです。

オムライスと白身魚のフライを交互に食べます

ハントンライスはアツアツのうちに食べましょう。
まず、オムライス部分を食べて、白身魚のフライを交互に食べ進めていきます。オムライスはケチャップが控えめでマイルドな味に仕上がり、マヨネーズの酸味が良いアクセントになっています。

ごはんのやさしい歯触りと、サクサクの白身魚のフライがよい対比を成しています。オムライスと白身魚のフライは交互に食べていくと、別々の食感を味わえます。これがハントンライスの人気の秘密なのかもしれませんね。

また、白身魚に乗せたタルタルソースは、あっさりとしたタラのフライにほどよい酸味を加えてくれて、どんどん食が進みます。ハントンライスはボリュームがあるのですが、オムライスに白身魚のフライを乗せて食べることによって、飽きずに楽しみながら食べることができました。

具材を変えてアレンジも

ハントンライスは金沢の洋食店でよく提供されています。それぞれの洋食店によって、上に乗せる具材が違ったり、味付けも違ってきます。いろいろなお店のハントンライスを食べ比べるのもよいですが、そんなに難しい料理ではないので、ぜひ、家でハントンライスを作ってみることをお勧めします。

上に乗せる具材も、エビフライにしたり、シーフードミックスをフライにしたりして、変化をつけることもできます。ごはんと一緒に炒める野菜も、ミックスベジタブルにしたり、マッシュルームを入れたりしても、違う味わいが楽しめます。

みなさんも、洋食の王様・ハントンライスを休日のランチなどに作ってみてくださいね。

動画もぜひご覧ください!