ミシュランガイド二つ星フランス料理店「ナベノ-イズム」(東京都台東区)の渡辺雄一郎エグゼクティブシェフが、フランス料理風にアレンジする焼肉の食べ技を伝授します。ホットプレートを浅い鍋の感覚で使うのがポイントです。

蒸し煮のような「和牛の瞬間ブレゼ」

まずは、「和牛の瞬間ブレゼ」。“ブレゼ”とは、蒸気で食材に火を入れていくフランス料理の定番の手法で、日本でいう「蒸し煮」のような調理法です。

白菜の芯、千住ネギ、エノキ、白菜の葉と、火の通りにくい順にホットプレートに敷き詰め、その上に牡蠣を並べ、しゃぶしゃぶ用和牛を牡蠣にかぶせるようにのせます。少量の水、日本酒をかけ、しっかりとフタをして密閉に近い状態で1分間加熱したら完成!

万能ネギを散らしたポン酢ベースのつけダレでいただきましょう。「瞬間プレゼしたことで、牛肉の脂と牡蠣のうま味が下の野菜に適度に落ち、それを吸い込んだ野菜は笑みがこぼれるほどおいしい!」と渡辺シェフは絶賛します。

和牛と牡蠣を組み合わせるというのは何ともぜいたくですが、「和牛と牡蠣はどちらもうま味が強く、互いに負けずに引き立て合う。間違いのないコンビネーションですよ」と、渡辺シェフは説きます。

もう一つの提案は、「赤ワイン風味のすき焼き」。赤ワイン60g、醤油30g、みりん30g、はちみつ30g、赤ワインビネガー小さじ2、みじん切りニンニク小さじ1、すりおろしショウガ小さじ1、片栗粉小さじ1、黒コショウ適量を合わせたタレを用意します。

ホットプレートに牛脂を敷き、付け合わせの野菜と和牛を焼きます。和牛の表面に脂がジューッと浮いて焼き色がついたら、合わせダレを回しかけて味を絡ませ、ディジョンマスタード、黒こしょうを加えた溶き卵で、召し上がれ。赤ワインと醤油がミックスされた、何ともいえない魅惑的な香りが広がります。「和牛の脂と少し煮詰まった赤ワインの酸味で、飽きずに食べられます」と、渡辺シェフ。

焼肉をしゃれたフレンチ風に楽しむ、おうちだからこそできるこの2つの食べ技。ぜひ和牛を使って堪能してください。

【おうちで焼肉】「ナベノ-イズム」の渡辺雄一郎エグゼクティブシェフ『料理人推奨! 和牛の食べ技』 ホットプレートでも美味しく作れる和牛焼肉のコツを紹介 #元気いただきますプロジェクト – YouTube