はくばくは、大麦のナンバーワンブランド「はくばくのもち麦」の新シリーズとして国産原料を使用した「国産もち麦」シリーズを9月から全国で発売している。白米に混ぜて炊飯する「国産もち麦」「同500g」に加え、レトルトタイプ「国産かけるだけもち麦」の合わせて3品=写真=を発売。

ゆで調理済みで、そのままご飯にかけるほか、スープやサラダのトッピング具材にするなど、普段の食事に簡単にもち麦をプラスすることができる。

国産原料は「もち麦特有のにおいがない」「色味が白い」特徴から、もち麦が苦手な人にも食べやすく、もち麦需要の拡大への貢献が期待できる。

同社の出荷売上げデータによると、もち麦(スタンドパック800g入り)の伸び率は、ここ5年で6倍に伸長している。これは豊富な食物繊維と、従来の精麦製品にはなかった食感が受け入れられたためだ。

現在も市場拡大中だが、「特有のにおいが苦手」「色が黒く、白米に混ぜた時に目立つ」と敬遠する人も少なくない。そこで今回の国産商品の発売により、もち麦に抵抗感を持つユーザーの取り込みが期待できる。

コメにうるち米ともち米があるように、大麦にも粘りの少ない「うるち性」と粘りの強い「もち性」があり、もち麦は後者だ。

古来、うるち性大麦はコメの転作作物や裏作で栽培され、国産が大半を占めるが、もち性はカナダや米国からの輸入が大半を占める。だが近年、もち麦市場の拡大に伴い、生産に取り組む農家が急増したことが、今回の発売の背景にある。

◇日本食糧新聞の2020年9月11日号の記事を転載しました。