ボンジョルノ!イタリア在住フードライターの鈴木奈保子です。今回ご紹介するのは、市販のカレールウを使わず、カレー粉を使うカレーです。具は鶏の胸肉と玉ねぎであっさりしたチキンカレー。このレシピだと玉ねぎを長時間炒めないので、調理時間は驚きの15分。簡単にすぐ夕ご飯ができて、子供も喜ぶチキンカレーは、忙しいワーママにおすすめです。カレーにしようと思ったのに、市販のカレールウを切らしてしまった時にも大活躍です。

鶏胸肉を使った簡単チキンカレーのレシピ

日本ではカレーライスというと、だれもが市販のカレールウを使いますよね。ところが、カレールウは日本独自のもの。カレーの本場インド人も、その他の国の人も、カレーと言えばカレー用のスパイスを使って作ります。

カレー用のスパイスというと難しそうに聞こえるかもしれませんが、カレー用に作られたカレー粉を使えばいいんです。

【材料】(4人分)
鶏胸肉 1枚
小麦粉 少々
ニンニク 1片
しょうが 1かけ
玉ねぎ 1個
こしたトマトの水煮缶 大さじ3
カレー粉 大さじ1~2
水 大さじ2
オリーブオイル 大さじ2
牛乳 200cc

【作り方】
1.鶏肉を2cm角くらいに切って、塩をふる。

2.オリーブオイルと薄いくし形に切った玉ねぎを厚手の鍋に入れて、弱火でしんなりするまで3~4分炒める。ニンニクとショウガのすりおろし、水を加える。

3.カレー粉を加え炒め、小麦粉をまぶした鶏肉も加え炒める。

4.こしたトマトの水煮缶も加える。(トマトペーストでも可)

5.牛乳も加え5分くらい煮込んだらできあがり。味をみて塩で調整する。

玉ねぎを長時間炒めないから、簡単にできる

美味しいカレーを作るためには、玉ねぎを絶対に飴色になるまで炒めなければいけないと思っていませんか?実はカレーもいろいろあって、必ずしも長時間煮込まなければいけないわけでないんです。

このレシピは牛乳でやさしい甘みを加えるので、飴色に炒めた玉ねぎの甘さは必要ありません。玉ねぎの切り方も、時間がかかるみじん切りでなく、半分に切ってから薄切りにしただけですから、気楽にカレー作りを楽しめます。

具材はあっさりした鶏のむね肉と玉ねぎだけのシンプルなカレー。相性のよい食材の組み合わせなので、味が簡単にまとまります。軽く煮込んだだけなのに、香高いスパイスをブレンドしたカレー粉が素材の持ち味をうまく引き出して、味わい深く仕上げてくれます。

左上からターメリック、クミン、チリパウダー、コリアンダー

カレー粉も実は自分でブレンドできます。基本になるスパイスは、ターメリック、クミン、チリパウダーにコリアンダーパウダー。それぞれ、小さじ1:1:1/2:2の配合です。

カレースパイスはアーユルヴェーダのお薬!

インドには5千年の歴史のある伝統医学アーユルヴェーダがあります。中国の漢方薬のようなもので、カレーに使われるスパイスもお薬として使われます。

カレー粉に使われる主なスパイスは、クミンとターメリック。加えて、玉ねぎ、ニンニク、しょうがも入っているので、夏の疲れを吹き飛ばすのにも最適です。

あっさりした鶏胸肉をはじめ、シンプルな素材で作るカレーは、夏にピッタリ。あっさりしているので、消化もよいと評判です。

また、水の代わりに牛乳を使うところもポイントです。カレーの辛さが牛乳でマイルドに仕上がります。牛乳嫌いのお子さんも、これなら気づかずに飲んでしまうこと間違いなし。カルシウム不足が気になるママにも最適ですね。

カレー粉のスパイスは小さくてスペースを取らないし、賞味期限も長いので、ひと瓶、用意しておくと便利ですよ。普通は、ドライカレーのために用意している方が多いかと思うのですが、こうして簡単なチキンカレーもできちゃうんです。

お子さんの人気メニューナンバーワンのカレー。インスタントではないのに気軽に作れるシンプルな簡単カレー、ぜひ、忙しいワーママの定番メニューにしてください。