ボンジョルノ!イタリア在住フードライターの鈴木奈保子です。今回ご紹介するのは、鶏の胸肉で作るアスパラガスのロール巻きです。旬のおいしいアスパラガスの風味を生かすために、あえて、あっさりとした鶏胸肉で巻いた料理です。ベーコンよりも、たんぱく質が多くて食べ応えがあるので、ちゃんとしたメイン料理が15分でできあがります。脂肪分が少ないところも子どもにもぴったりです。忙しいママが帰ってからすぐにできるメイン料理をご紹介します。

イタリア風の鶏胸肉アスパラガスロール巻きの作り方

春、アスパラガスの旬の季節には、イタリアではアスパラガスをさっとゆでて、オリーブオイルと塩・レモンをかけたものを、そのままシンプルに食べることが多いです。あとは、イタリアならではで、パスタのソースにも多く使います。

逆に、日本で人気のベーコン巻きは、少し珍しいかもしれません。今回は脂たっぷりのベーコンではなく、脂肪分の少ない鶏の胸肉を使ってロール巻きをご紹介します。

【材料】(4人分)
鶏胸肉 4枚
アスパラガス 12本
白ワイン 30cc
薄力粉 適量
エキストラヴァージンオリーブオイル 大さじ1
塩、コショウ 少々

マヨネーズ 大さじ3
レモン汁 1/2個
塩 少々

【作り方】
1.アスパラガスはきれいに洗い、根元に近い部分をしならせてポキっとなるところで切り落とす。
2.大きめのフライパンにアスパラガスを重ならないように並べ、水を50ccほど加え、蓋をして弱火で約1~2分軽く蒸す。
3.鶏胸肉を薄く切り、アスパラガスをのせてクルクル巻く。周りにしっかり薄力粉をまぶし、はがれないようにする。

4.フライパンにオリーブオイルを入れて中火で熱し、胸肉を入れて周りに焼き色を付ける。白ワインを加え、蓋をして弱火で約8分、中まで火を通す。

5.小さな容器にマヨネーズを入れ、レモン汁でのばす。塩で味を調整する。お皿にアスパラガスのロール巻きを入れ、上からマヨネーズソースをかけて、いただきます。

火の通りが早い鶏胸肉は時短料理に最適!

アスパラガスのロール巻きというとベーコンや豚のバラ肉を使う場合が多いですが、ここでは、鶏の胸肉を使います。ベーコン巻きだとメイン料理というよりも、副菜のようですが、鶏肉だと脂肪分はベーコンよりずっと少ないのに、ボリュームもあるので、立派なメイン料理になります。

また、胸肉はくっつきやすい性質があるのでロール巻きに最適です。小麦粉をしっかりまぶして焼けば、わざわざ爪楊枝などで留めなくても大丈夫です。

しかも、胸肉はモモ肉よりも火の通りが早いので、15分もあれば忙しいママでもちゃんとしたメイン料理ができあがります。

アスパラガスは、あとで胸肉と一緒に火を通すので、さっと蒸すだけで大丈夫です。面倒だという方や、アスパラガスの火の通しすぎは好きじゃない方は、蒸さずに生のまま鶏肉で巻いて、焼き時間を少し長めにしてもいいですね。

アスパラガスで季節を感じるメイン料理を

日本では一年中アスパラガスが流通していますが、イタリアでは旬の春だけです。アスパラガスを見かけると、春が来たことを実感します。

いくら通年で使っていても、旬の時期のアスパラガスは香りも味もしっかりしていて、とてもおいしいです。子どもたちの食育の意味でも、この時期、積極的にアスパラガスを食べたいですね。

鶏の胸肉はパサパサしているといわれることもありますが、この料理のように水分のあるアスパラガスなどの野菜と一緒に調理することで、しっとりと仕上がります。薄力粉をまぶしてワインをかけるので、適度なとろみも付いて食べやすいです。

また、アスパラガスを蒸した後の鍋は、さっと水で洗って鶏肉を焼く時に使うと、洗い物が減って便利ですよ。

鶏肉のさっぱりしたところは、独特の味わいのアスパラガスとよく合います。また、アスパラガスは卵と相性がいいので、卵が原料のマヨネーズを使ったソースを添えて。レモンがさわやかさをアップさせてくれます。

15分で簡単な料理とは思えない、レストラン風のメイン料理が簡単にできあがります。忙しいワーママは、ぜひ試してくださいね。