皆さんこんにちは。礼儀作法研究家の岡田弥子です。今回は、お箸のマナーや嫌われ箸の続編で『割り箸のマナー』、『お箸の持ち方(取り方)』、『お椀の蓋のあけかた』、『器を持ってから箸を取るとき』など、日ごろ何気なく使っている割り箸やお椀の持ち方について、知っているようで知らなかった礼儀作法についてお伝えいたします。

前回の記事はこちら
鉛筆の持ち方の応用で…お子さんに簡単に教えられるお箸の正しいマナー

割り箸は上下に引っ張るようにして割ります


上の写真のように、まず割り箸を胸の前や膝の上で持ち、箸先を左側にし、上下に引っ張るようにして割ります。勢いよく左右に割っている人を見かけますが、隣の人に当たってしまう可能性があり危険です。(個人的には竹の割り箸が綺麗に割れて好きです。)

箸を置く時は、口をつける箸先が、箸置きから約3cm出るようにして置きます。これは箸先についた食べかすが、テーブルに触れて汚すのを防ぐためです。

上…箸置きがない場合 下…箸置きがある場合

箸置きがない場合、写真上のように箸袋でリボンや鳥などを折って代用してみるのも楽しいですよ! また、食後は箸袋の結び目に箸先をおさめましょうね。

さりげなく正しいお箸の取り方ができるって素敵ですよね

写真左上から時計回りに

  1. 右手で箸を持ち取り上げます
  2. 左手で箸を下から受けるように添えます
  3. 右手で箸を持ち直します
  4. 左手を離し正しく箸を持ちます

また、箸を置く時は逆の動作をします。

器の上に渡すのは無作法ですよ~。前回、嫌われ箸のなかでやりましたね!

外食で多い蓋付きのお椀の開け方にもお作法があります

外食では、よく蓋付きのお椀が出されますが、こちらも基本動作を覚えて練習してみましょう。

写真上から

  1. 左手でお椀をおさえ右手で蓋をつまみます
  2. 蓋を向こう側に開けて蓋の内側のしずくを切ります
  3. 蓋は両手で持ち内側を上に向けて置きます

器のお作法の豆知識

蓋付きの器は、右側に置いてある場合は器の右に、左側にある場合は器の左に裏返して置くのが基本です。

蓋を伏せて置くのはタブーです。食事後は元通りに蓋をしますが、食べ終わったことがわかるように少しずらしておくと良いでしょう。

蓋の内側を取り皿代わりにしたり、重ねるのはタブーです。椀物の器は漆塗りや細工があるものなど上質なものが多く、傷つける恐れがあるからです。

器を持ってから箸を取るとき

こちらは小さいお子さんには難易度が高いかもしれませんが、この一連の動作が子どものころからできるって、きっとしつけがきちんとなされたご家庭だと思われますよ! 最初は気が向いた時や、おままごとでママと遊びながら練習してみるのも良いですね~。

毎日の食事を通して正しいお作法やタブーを心得ていれば、いざお子さんを連れての会食も自信をもって参加できますね!

また、礼儀作法は日本人としての品格や相手を思いやる心につながります。この武士道の精神を世界にも発信していきたいと思っております。

次回は懐紙の使い方にふれたいと思いますのでお楽しみに~!