お味噌汁にパスタ、クラムチャウダー…貝の中に旨みがぎゅっとつまった身を持つアサリは、さまざまな料理に使える万能選手!
お店でもよく使われているアサリですが、潮干狩りで持って帰っていざ自分で料理する…となると、「砂抜きってどうやるんだっけ?」「どうやって食べたらおいしい?」と戸惑ってしまいませんか?
今回は、瀬戸内の恵みをいっぱいにうけた美味しいアサリを広島で養殖する「アサリの母」直伝のレシピや、その扱い方・秘話などをご紹介します。

小さな小さな種貝から2年かけて美味しく育つアサリ

アサリは遠浅の砂浜で育ちます。赤ちゃん(種貝)の頃は、爪の先ほどの大きさ。これを養殖場(浜辺)に放ち、1~2年の歳月をかけて育てます。

アサリが住みやすい環境を整えてやることは地道で重労働。天敵であるエイ・チヌ・フグといった魚に食べられないように守る必要があります。さらに山からイノシシが下りてきてアサリを食い荒らすことも。天敵は海にも山にもいるのです。

そんな修羅場を潜り抜け、幅4センチ前後まで育つと、いよいよ掘り起こして出荷となります!

アサリの種貝
出荷できるサイズにまで成長したアサリ

砂抜きはじっくり。優しくこすり合わせてチェック

アサリの砂抜き方法は「丸一日、海水につけておく」だけでOK。ただし、一度海水をあたらしいものに入れ替え、その際に貝同士を優しく擦り合わせて殻の汚れなどを取ってあげます。

擦り合わせるうち、他とは違う軽い音のする貝があった場合、貝の中身には身が無く泥や砂だけの可能性が高いので除外していきます。

海水がない場合は、1リットルの水に大さじ2強の塩を混ぜて海水に近い水を作ります。ちなみに、スーパーで販売されているものは、砂抜きが済んでいるものが多いようです。

それでは、手間暇かけてアサリを大事に育てている「アサリの母」直伝、アサリの美味しい食べ方を以下にご紹介していきます。

まずは酒蒸しで!アサリそのものの美味しさを

アサリに料理酒を加えて

 

蓋をして加熱すれば出来上がり!

塩水で洗ったら、貝と貝が重ならないようにフライパンに並べ、料理酒を大さじ1~2杯入れたらその他は味付け不要!

蓋をして少し強めの中火で加熱し、貝が開いたらフライパンを軽くゆすり、30秒ほど待てばOK。フライパンをゆすっておくことで、身離れがよくなります。

アツアツのうちに召し上がれ!(お好みでバターを入れても!)

大人も子ども大好き!おかずにも、おつまみにもいい「アサリフライ」

アサリの身を串刺しにする
シンプルだけどウマくて病みつき!

酒蒸しが余ったら、身を取り出して串刺しにし、軽く塩コショウをして、小麦粉・卵・パン粉を付けてフライに! 余計な水分が飛んでアサリの旨みが強く感じられ、カリカリ食感もまたグッド。お酒も余計にすすんじゃいます。

個人的にはこれが食べたいためにわざと酒蒸しを多めにつくるほど。パン粉までつけておけば、冷凍もOKです。お弁当のおかずの一品にもおすすめです。

アサリは砂抜さえしておけば他の処理が必要なく気軽に料理に使えるので便利!ぜひその旨みを味わってみて。