福利厚生の一環からオフィスの一部へ–社員食堂が大きく変化している。給食の受託などフードサービス事業を行うLEOCは、野村総合研究所東京本社(東京都千代田区)のコミュニケーションエリアに本格カフェ「03CAFE(ゼロスリーカフェ)」を昨年11月にオープン。約330平方mのスペースは昼はフリースペースのカフェ、夜はアルコールの提供やパーティー対応など企業ニーズに応え、2017年に都内6ヵ所の社員食堂にオープンを予定している。

多様な働き方を支援する快適な職場環境を実現するスペース

LEOCは社員食堂や社員カフェなどに対する多様な要望に応えるため、「Lブランド」として、8つのブランドを運営している。「03CAFE」はその一つで、従来のカフェとは一線を画して(1)コーヒーとサイドメニュー(2)健康(3)コミュニケーションの三つにこだわり、品質やおいしさを追求している。

加藤順LEOC上席執行役員は、「近年、企業が従業員の健康面に配慮する“健康経営”が推奨される中、社員食堂や社員カフェにも安全で安心な食材を使った質の高いメニュー提供や快適に過ごせる空間作りが求められている」と、社員食堂や社員カフェも本物志向が高まってきたと語る。

山崎雅広野村総合研究所総務部総務企画課長は「企業の今後のイノベーションを考えて、もっと解放しよう、コミュニケーションをオープンにして共創力を高めようという経営ビジョンに照らして社員カフェの運営を決めた。朝から夜まで自由に使える」と、福利厚生の一環である食堂とは異なり、あくまでオフィスの一部であり、多様な働き方を支援する快適な職場環境を実現するスペースと位置づける。

運営面では、施設、水道光熱費などは野村総合研究所が持ち、LEOCはメニュー作成、集客企画、運営を行う。日商15万円を目標にしている。

主なメニューはコーヒーSサイズ190円、同M230円、カフェインレスコーヒー210円、週替わりコールドプレスジュースミニ260円、ホットドッグプレーン290円、コクとろ極みカレー760円、弁当550円~、サンドイッチ250円~と健康を意識したメニューも充実している。

◇日本食糧新聞の2017年3月15日号の記事を転載しました。