<相談>
先生、こんにちは。夏休みに友達と沖縄旅行にいく予定にしていて、ダイエット生活に突入して約1ヶ月です。ご飯の量を減らしたり、野菜をたっぷり食べて満足感を増やしたり、夜はウォーキングを始めて、少しずつ体重が減っていたのですが、この1週間体重が落ちずモチベーションも下がり気味です。
原因は自分で分かっているのですが、たぶん間食です。食事量を減らしているので、夕方どうしてもお腹がすいてクッキーやスナック、おまんじゅうを食べてしまいます。間食を我慢するとストレスで、夜ご飯をどか食いしてしまったりすることもあり、なかなかやめられません。やっぱりダイエット中の間食は厳禁ですか?食べても罪悪感のない間食ってあるのでしょうか。(Bさん 30歳  事務職)

<回答>間食の習慣から見直し「無意識食べ」を止めましょう

みなさん、こんにちは。「食べプロ相談室」回答者の管理栄養士・大山加奈惠です。

Bさんは間食をどうしてもやめられないのですね。間食をやめられません! という悩みは、ダイエット時には一番多い相談です。私がよく言っているのは、「間食は習慣」。Bさん、食べることが習慣、何となく、当たり前になっていませんか?

「甘いものは好きではないし、自分で買っては食べない! そんなに間食はしていません」という人に限って、「では毎日間食をしていませんか?」と聞くと、「毎日は食べないよ! でも、差し入れでもらったり、スナックを常備しているから、あれ?? 毎日食べてるかも」という人が多いのです。この答えこそが太る原因なんです。

一口サイズのクッキー。これだけ食べると、軽く200kcal

お腹がすいていなくても、クッキー1袋やシュークリーム1個は食べられるし、お菓子でお腹いっぱいにはならないので間食をしている意識がないのです。

お菓子の材料は、砂糖、バター、小麦粉など高カロリーのものが多く、クッキー1枚約50kcal、シュークリーム1個約200kcal=おにぎり1個分です。この積み重ねが身体の脂肪になると思うと、間食の習慣を見直す気になりませんか?

まずは、自分に間食の習慣があるかを確かめて、なぜ間食をしてしまうのか考えてみましょう。差し入れにもらって何となく食べている人は、人にあげてみる、お家に持って帰って家族にあげる、次の日に食べるなど、「無意識食べ」を止めてみると、間食する回数も減るはずです。

和菓子は洋菓子よりもカロリーは低めだけれど、栄養素はほぼ糖質

 「間食で健康に!」 いま話題のヘルシースナッキングとは

「ヘルシースナッキング」という言葉を聞いたことがありますか? 間食は太るという考えが常識ですが、最近は健康やダイエットのために、あえて間食をするという考えが注目されています。

もちろん、間食と言っても甘すぎるケーキや塩分の多いスナック類ではありません。たんぱく質や食物繊維、ビタミン、ミネラルを多く含むものがオススメです。ヨーグルトやチーズはカルシウムが、ドライフルーツ入りのグラノーラは食物繊維やビタミン、ミネラルが豊富。大豆を含む豆乳や大豆バーは良質なたんぱく質が取れます。

上手に間食をすると極端にお腹が空くのを防いで、食べ過ぎを抑えたり、血糖値の上昇をゆるやかにしてくれて、ダイエットに繋がるのですよ。

コンビニで買った食材で、簡単フルーツポンチを作ってみましょう

管理栄養士おすすめの間食3選

1.寒天
寒天はほぼカロリーがないので、量を食べたい人にぴったりです。食物繊維もたっぷりなので、ダイエットで食事量を減らしている時の悩み、便秘にも効果的です。コンビニでもいろんな味の寒天を売っているので、バリエーションも豊富で嬉しいですね。同じくコンビニで買える冷凍フルーツと寒天を容器に入れて、炭酸水で割ると、簡単フルーツポンチ。食べ応えのあるデザートになりますよ。

2.ドライフルーツ&ナッツ類
ドライフルーツには鉄、マグネシウムなどのミネラルや、ビタミンが豊富です。ナッツ類は脂肪が多くカロリーは高めですが、糖質が約10%と低いので、その分血糖値の急上昇を防ぐことができます。食べ過ぎなければ、ダイエット中の間食にはいいですね! どちらも持ち運びしやすく、バッグに入れて外出先や職場で手軽に食べられるのも嬉しい食材です。

3.全粒粉(グラハム)クラッカー&カッテージチーズ
生成していない全粒粉のクラッカーには小麦に比べて栄養素が豊富。特に食物繊維は小麦の4倍以上も含まれ、胚芽やふすまなどツブツブ感の歯ごたえがあるので噛む回数も増えて食べごたえもあります。その全粒粉のクラッカーにカッテージチーズをのせると、たんぱく質やカルシウムがプラスされて栄養バランスもバッチリです!ナッツやバナナなどをのせると、食事代わりにもなりますよ。

間食の目安カロリーは150〜200kcal、食べるタイミングは食事の2〜3時間後

間食は内容も大事ですが、食べる量、カロリーも大切。食べ過ぎて満腹になり三食が入らなくなると、意味がありません。国が出している「食事バランスガイド」では、お菓子、ジュース、アルコールなどの嗜好品の目安は1日に200kcalを上限にしています。間食もこれを参考にして、1日に150〜200kcalを目安にしましょう。

間食をとる時間もダイエット中には特に意識しましょう。空腹時の間食は太る原因にもなります。

空腹時に糖質を摂りすぎると血糖値が急激に上がり、ブドウ糖を細胞に運ぶホルモン、インスリンが大量に分泌されます。取り込まれたブドウ糖が使われないと脂肪に変わり、その結果太ってしまいます。また、急上昇した血糖値が下がる時に空腹を感じるので、食べ過ぎに繋がるという負のスパイラルにも。

間食を食べるタイミングは、血糖値が正常に戻る食後2〜3時間後です。この時間の間食は血糖値を安定させてくれます。この理論で言うと、10時と3時のおやつの時間は理にかなっていますね!

罪悪感のない間食は、たんぱく質、食物繊維、ビタミン、ミネラルを含んだ栄養バランスのよい内容。そして、食べる量とタイミングです。

正しい間食を取り入れて、ストレスのない楽しいダイエットしてくださいね!

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