夏においしいバングラデシュカレーで女性を応援【レシピ付き】
ハンガー・フリー・ワールドは、活動に賛同し、応援してくださる多くの方々の協力で、開発途上国での栄養改善指導や、女性の能力強化などの取り組みを支援することができます。
ハンガー・フリー・ワールドの会員らによるボランティアチーム「ハンガー・フリー・クラブ」の一つ、ノボディゴントは、バングラデシュ人の代表が中心になり、カレー作りのワークショップと、作った料理を食べるパーティを開催。そこで得られた純益をバングラデシュでの飢餓をなくす活動に寄付してくださっています。今回はそこでの人気のカレーをご紹介します。
バングラデシュで人気の「野菜とレンズ豆のカレー」
「自国のためにできることをしたい」と1991年から活動を開始したノボディゴント代表のアニスルさん。自分が楽しくできることで、少しでも役に立ちたいと、ノボディゴントを立ち上げ、日本人ボランティアと一緒にワークショップを始めました。
参加者たちと作ったカレーを食べながらのトークタイムでは、アニスルさんたちからバングラデシュの情報を聞くことで、バングラデシュの今を知ることができます(現在、活動は一時休止中)。
今回は、ノボディゴントのワークショップで人気の、バングラデシュのご当地カレー「野菜とレンズ豆のカレー」の作り方をご紹介します。
【材料】(10人~15人分 ※少ない人数分で作るときは塩以外を人数で等分。塩は等分の7掛けくらいの分量で、味を見ながら調整する)
ターメリック 大さじ1
コリアンダーパウダー 大さじ1
クミンパウダー 大さじ1
チリパウダー 小さじ1
カルダモンホール 4個
塩 大さじ1.5
サラダオイル 50ml
タマネギ 大3個
カボチャ 中1/2個
ニンジン 1本
オクラ 1袋(6本程度)
ナス 3本
赤レンズ豆 200g
ショウガ 3cmサイズ大2個
ニンニク 8~10片
【作り方】
1.タマネギをできるだけ薄くスライスする。ショウガ、ニンニクはすりおろす。
2.他の野菜は適当な大きさに乱切りにする。レンズ豆は水に浸しておく(15分以上)。
3.鍋を中火で温めてサラダオイルを入れる。別の鍋でお湯をわかす。
4.サラダオイルが温まったらタマネギを入れ、写真のように色づくまで木ベラでかき混ぜながら炒める。
5.色づいたタマネギにスパイス、ニンニクとショウガ、塩を入れて5~10分さらに炒める。
6.野菜を火が通りづらいものから順に入れていき、さらに炒める。
7.6分程度火が通ったら、レンズ豆をザルにあげて軽く水切りし、鍋に入れて5分程度混ぜながら炒める。
8.鍋に材料がひたひたになるぐらいお湯を入れる。
9.なべ底に材料がこげつかないようにかき混ぜながら10分ほど煮込み、ふたをしてさらに10~15分煮込む。
10.味見をして塩気が足りなければ塩を足し、もう一度ふたをして10分ほど煮込んででき上がり。
栄養知識や調理法など、現地の食材を活用した料理を紹介
バングラデシュでは、毎日のようにカレーが食べられていますが、貧しい家庭では、具の種類が野菜1種類だけ、と限られ、栄養が十分に取れないことがあります。たんぱく質である肉や魚、卵を食べる機会も限られています。また、女性の地位が低く考えられているのが現状です。
栄養不足からくる流産を「幽霊のせい」とする風潮があるほどで、女性の食事はおろそかにされ、栄養が通常よりも多く必要な妊産婦でさえも「食事は家族が食べ終わった後の残り物」で済ますような状況でした。
そんな状況を変えるため、ハンガー・フリー・ワールドでは、特に貧しい女性805名を対象にした栄養改善事業を実施しています。女性に栄養知識や、現地の食材できるおいしい料理の調理方法、赤ちゃんのためのレシピなどを伝えています。そして、夫や義母などの家族にも「妊産婦にはとても栄養が大切」ということを理解してもらうようにしています。
女性の地位向上と能力強化、生活向上をめざします
「女性は働けない」、「勉強する必要はない」……そんな意識を変えるため、栄養改善と同時に、女性たちを力づけ自立を支援しています。
活動のなかで、たとえば、得意を生かした手芸品の販売や、鶏を育て、増やした鶏を販売するなど、収入を得て、子どもの学費にあてることができるようになった女性も生まれています。
収入向上のための農業研修も行っていますが、女性が家庭菜園で野菜を栽培し、食材のバラエティが増えたり、余った野菜や教わった有機肥料を作って販売して収入を得たり、生活が改善している家庭もあります。
学べば、変わる。生活が向上し、家計も楽になる。そして、子どもたちも教育の機会を得て、たくさん学べるようになる。バングラデシュカレーを食べながら、現地で頑張っている女性たちに思いを馳せてみてはいかがでしょうか。
世界の飢餓人口は8億2100万人(2018年現在)。9人に1人が飢餓に苦しんでいます。ハンガー・フリー・ワールドは、飢餓に苦しむ人々の自立を支援し、人がみな生まれながらに持つ「食料への権利」の実現をめざしています。栄養改善事業や識字教育などを実施し、政府や国際機関への政策提言も行っています。活動は現地の住民と一緒に行い、将来的に住民が自分たちで事業を運営し、地域の課題を解決できるようになることをめざします。
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