Mizkanは「手巻き元年プロジェクト~究極の手巻きへの挑戦~」を今年5月に発足し、4日、プロジェクトが完結した。それに伴い、プロジェクト結果を伝える動画と、業界初の「サイクロイド手巻き寿司」を家庭で楽しむことができる特製海苔型シートを公開した。

動画は「手巻き元年プロジェクト~究極の手巻きへの挑戦~」、シートは「サイクロイド手巻き寿司」シートで検索できる。

同プロジェクトでは、千葉工業大学創造工学部デザイン科学科教授の佐藤弘喜氏監修の下、手巻き寿司を支える海苔の形状に注目し、手巻き寿司が本来持つ美しさとデザイン科学を融合した新たな形を追求して、サイクロイド曲線を用いた業界初の手巻き寿司にたどりついた。

今回採用したサイクロイド曲線は、日本古来の神社建築の屋根や古代建造物などに見られる曲線である。長年日本人に親しみのある建造物に使われてきたサイクロイド曲線と融合することで、新たな手巻き寿司の形が誕生した。

佐藤弘喜氏はサイクロイド手巻き寿司の魅力について「手巻き寿司が持つおいしさを生かし、誰もが美しく巻くことができる“海苔の形状”の研究に挑戦した。そこでたどり着いたのが、サイクロイド曲線である。手巻き寿司は、平面な海苔の上に具材とすし飯を乗せて巻くだけのシンプルなプロセスだが、サイクロイド曲線を活用することで、平面を円すい状の立体に立ち上げて食べるというダイナミックな変化の面白さが増すことが分かった。新たな時代の手巻き寿司のおいしさと美しさを届けることができると信じている」と語っている。

◇日本食糧新聞の2019年7月10日号の記事を転載しました。