料理研究家の松本葉子です。5月5日のこどもの日に、みなさんのご家庭では特別なごちそうを予定されていますか? 以前、「こどもの日に何が食べたい? って聞いたら「分厚いステーキ!」って言われて困っちゃった。家族で外食したら大変なことになりそう」と、悩んでいた友だちにアドバイスしたのが「トマホークステーキ」をおうちで焼くこと。
サプライズな食卓に子どもたちは予想を超えて大喜び。家族全員で盛り上がり、毎年恒例になったそうです。普段はなかなか料理に時間をかけられないけれど、こどもの日には頑張っちゃうよ! と決めているワーキングママ、今年は骨付き巨大ステーキに挑戦してみませんか?

人気上昇中の「トマホークステーキ」ってどんなもの?

トマホークステーキは、牛のリブロースという部位を骨付きでカットして焼き上げたもの。小さいもので約700g大きなものだと2kg程度というすごいボリュームです。最近ではトマホークステーキを名物にするレストランも登場して、日本でも知名度が上がってきていますね。

「トマホーク」とは、ネイティブアメリカンが使う斧のことで、この斧に形が似ていることから名付けられたのだそう。

ちなみに同じようにカットされたステーキ肉でも骨が短いものは、骨を斧の柄にみたてるのではなく、骨の部分を手に持って食べるスタイルから「カウボーイステーキ」と呼ばれることが多いようです。

リブロースは牛肉の中でも最上位クラスとされる部分ですが、トマホークステーキはとにかく大きいから、霜降り肉を使うとしつこすぎるし高価になりすぎちゃうんですね。だから、日本の飲食店でもトマホークステーキには、赤身のうまみが楽しめるオーストラリアやアメリカ産の牛肉を使っているところがほとんどです。

輸入牛のリブロースなら100gが300~500円程度で手に入るので、1kgの巨大トマホークステーキでも家で焼けば、かなり手頃な価格で楽しめますよ。

トマホークステーキ用の牛肉は、いくつかのネットショップで買うことができます。また昨年はコストコでも販売されていました。※2018年コストコでの価格は100g418円。2019年の扱いは未確認。

トマホークステーキを焼いてみましょう!

トマホークステーキはバーベキューなどで直火で焼き上げることもできますが、厚みのある肉を直火で焼くことに慣れていないとかなり難しいです。外は香ばしく焼けても中心部まで火を通しにくいんです。

最も簡単なのは、フライパンで焼き色をつけてからオーブンで仕上げる方法。今回もそれで焼いてみました。

【作り方】

1.肉は焼く30分以上前に冷蔵庫から出して、常温にしておく。肉の芯が冷たいまま焼き始めるとうまく焼けないので注意。

※厚みが5cm以上あるなら、最低でも焼き上げる1時間前には冷蔵庫から出しておきたい。

今回使った牛肉は、長さ34cm、厚み5cm、重さ700g弱というトマホークステーキとしては小さなサイズだったので、冷蔵庫から出して45分後から調理をスタート。

2.塩・コショウをする。塩は粒が粗めのもの、コショウは粗びき黒コショウがおすすめ。塩・コショウはかなり多めにするのがおいしく作るコツ。

表・裏だけでなく、側面にもしっかり味をつけておく。

ラップの上で塩コショウして、しばらくラップで包んでなじませると味が入りやすい。

3.フライパンで焼き色をつける。まず側面の脂部分から焼き、こんがりと焼き色がついたら表裏を焼く。

フライパンにトマホーク全体が入らない場合は、フライパンに肉の部分を押しつけて焼くようにし、それでも焼き色がうまくつかない部分はバーナーなどで焼くと万全。

4.焼き色をつけた肉を230度に予熱したオーブンに入れて焼く。今回使った700g程度なら6分。肉温度計を使うなら中心温度56度を目安に。好みでローズマリーなどの香草やにんにくをのせて焼くのもおすすめ。

5.オーブンから出したらアルミホイルに包んで20分程度休ませてから切り分ける。肉を休ませる時間は、焼いた時間と同じくらいを目安に。

食卓でカットする前にぜひ記念撮影を

焼き上がりはこんな感じ。斧ですねぇ~! もちろんまずは記念撮影です。子どもたちが斧をふるうポーズをとるのもお約束!

切り分ける時は、まず骨にそってナイフを入れます。焼いた後にきちんと肉を休ませていれば肉汁の流出は最小限なのでご安心を。

あとは好みの厚さにカットしていきますが、しっかりした赤身肉のおいしさを存分に味わうためには、肉の線維を断ち切る角度でナイフを入れるのがコツ。

切り分けて盛り付ける時もワイルドに。骨をガシガシしながら味わう骨周りの肉のうまみは最高ですよ。

大人用にはこんな盛り付けも。黒っぽく見えるのは、粒辛子にブドウジュースやスパイスなどを加えて作られるバイオレットマスタードです。

巨大ステーキを焼くときにあると便利なもの

家庭ではイレギュラーな大きさであるトマホークステーキを焼く時に、あると便利なものをピックアップしてみました。

・トーチバーナー
カセットガスボンベにつけて使うタイプ。フライパンでは焼けなかった部分に焦げ目を付けるのに便利です。このバーナーは、クレームブリュレや肉や魚のたたきを作る時にも大いに役立ちます。

・カービングナイフ&フォーク
これを使って食卓で肉塊を切り分けると格好いいですよ。ローストビーフやクリスマスチキンなどを切り分けるのにも便利で、バーベキューでも役に立ちます。

・木製カッティングボード
まな板として使うほか、トマホークステーキのようなワイルド系の料理を盛り付けるのにぴったりです。

こどもの日には楽しい記憶として残る料理を

普段忙しいワーママだからこそ、ゴールデンウィークにはちょっとがんばった感を出したいですよね。こどもの日にも外食ではなく、「ママがすごいの作ってくれた!!」と子どもたちの記憶に残る料理を作ってみませんか?

トマホークステーキなら家族全員でワイワイ食べられるし、インスタ映えも抜群。子どもの時のおいしい記憶は大人になっても消えない幸せな財産になりますよ。