連日氷点下の寒さだった北海道に少しずつ春の気配が近づいてきました。3月は人生節目の月、待ち遠しく気持がウキウキします。そしてカレンダーをめくると様々な語呂合わせ記念日が目に付きます。3月9日は“ざっこく”に由来し、雑穀の素晴らしさを伝える日として15年前に制定されました。今回は、ママのキレイと子供たちの食生活応援、いつもの食事に少し足すだけで彩りと味覚アップの簡単メニューを提案します。

栄養価が高い雑穀

雑穀はここ数年スーパーやレストラン、TVの健康番組で話題になり認知度が上昇していますが、いまだに「使い方が分からない」「手間がかかりそう」「調理方法がわからない」と思われる方がいるのも事実。一方で、小麦アレルギー代替食として見直され、健康に良い、血糖値やコレステロールが下がるなど注目されています。

雑穀は栄養価が高く丸ごと食べるので、外皮周りの食物繊維、ポリフェノール、ミネラルを効果的に摂れます。今やスーパーフードと言われるほどです。

代表的な雑穀はヒエ、粟、きび、高黍、大麦、鳩麦、蕎麦、黒米、赤米、アマランサス、キヌア等。それぞれに特徴や機能性がありますが、今回は日本人に1番なじみ深くビギナーでも扱いやすい「きび」を取りあげます。

きび団子 子どもと3色団子を作ろう

日本お伽話の「桃太郎」に出てくるきび団子、誰もが知っている雑穀です。一説によると室町時代が起源なので680年前から元気の源として食べられていたのでしょう。キビは加熱するともっちり、ふっくらほのかな甘みがあり、ミネラルや食物繊維は白米より豊富です。

キビの調理法

  1. キビ大さじ2はさっと洗い水50cc(1/4カップ)を加えて10分浸水する。
  2. (1)に軽くラップをし600W電子レンジで3分加熱、そのまま3分蒸らす。

スプーンの背で押し混ぜそのまま丸めるとお団子になります。白玉粉を使って、お子さんと一緒に3色団子作ってみてはいかがでしょう。

【材料】(直径2cm大・12個分)
白玉粉 50g(1/2カップ)
水 50cc弱
抹茶 少々

【作り方】

  1. 白玉粉に水を加えよくこね、半量に抹茶少々加える。
  2. (1)を団子状に丸めたら、熱湯で浮いてくるまで茹でる。
  3. 茹で上がったら冷水に取る。
  4. きび、白玉、抹茶を竹串に刺し、お好みで小豆や苺、きな粉を添える。

きび団子スープ ボリュームアップで満足感も

きび団子はスープに入れるとボリュームが出て、満足感につながります。またお団子はふんわり、スープの旨味でよりまろやかになります。

【材料】(2人分)
チキンスープ 500cc
白菜 1枚
豆腐、ネギ 少々
きび団子 4個

【作り方】

  1. チキンスープと細切りにした白菜を鍋に入れる。
  2. 白菜が柔らかくなったら食べ易く切った豆腐ときび団子を加え、一煮立ちさせ小口切りのネギを散らす。

きび焼売 加熱すると色鮮やかに

きびを焼売に入れると、まるで花畑のように目を引きます。加熱するとさらに色合いが鮮やかになり歓声が上がります。

【材料】(10個分)
豚切落とし肉または豚挽肉 50g
しめじ 20g
生姜 1かけ
ネギ 5cm
酒 小さじ2
塩 少々
焼売皮 10枚
キビ 適宜

【作り方】

  1. 材料全てをフードプロセッサーでひとまとめにし、タネを10等分にして焼売皮に包む。
  2. 餡の表面に浸水したキビをのせ(小さじ1/2程度)、蒸し器で10分程蒸す。

きびご飯 ハレの日にぴったり

【材料】
米 2合
キビ 大さじ3
フリーズドライ小豆 大さじ2(小豆缶でも可)

【作り方】
材料をあわせて炊飯するだけ。

華やかで栄養たっぷりのきび入りお赤飯が手軽に出来ます。餅米がなくてもきびを加えればモチモチご飯になります。