1月20日は一年で一番寒いといわれる二十四節気の大寒(だいかん)です。寒さに負けず鶏がこの頃に産んだ卵は滋養に満ち、食べると一年間健康に過ごすことができ、また金運もアップするといわれています。今年の大寒は、卵料理を食べて一年の健康と金運アップを願ってみませんか?

つるんときれいなゆで卵、ゆで方むき方のコツ

煮卵を作りたいけれど、新鮮な卵に限って殻がきれいにむけずに、月面のクレーターのようにガタガタになってがっくりした経験はありませんか? でも大丈夫、ゆで卵を作る時、ちょっとしたコツがあります。

まずは卵を室温に戻します。そしてゆでる前に、卵のとがっていないほうの端に小さな穴をあけます。

包丁の付け根で数回、やさしくコンコンと叩くと簡単です。もしあれば目打ちでもよいですね。

こちら側は、殻と薄皮の間にある空気室の部分なので、ここに穴をあけてあげることにより、殻と白身の間に水が入り、むく時にきれいにむけるというわけです。

穴をあけている間に、鍋に湯を沸かします。卵4個で1リットルくらいあるとよいですね。

ここに酢小さじ1~2杯を入れ、沸騰したら卵を入れます。中火で卵が軽く踊る程度に加減し、時々転がすようにしながら、卵黄がトロトロなら6分、半熟で7~8分、固ゆでなら10分ゆでます。

好みの時間ゆでたら湯から取り出し、氷水につけましょう。一気に冷やすことでこれ以上の加熱も止められますし、氷水の中で冷やすことで殻と卵白の隙間に水が浸入し、つるんときれいな美肌のゆで卵になります。

しっかりと冷めたら、氷水を下1cm程度残して捨て、鍋に蓋をしてガシャガシャとゆすります。殻全体がひび割れることで、ペリペリと気持ちよくむけますよ。

作り置きにも便利な煮卵の味付け

調理時間各15分、漬け込み時間を除く。

基本の煮卵、和風味

【材料】2個分
卵 2個(上記方法で好みにゆで、殻をむいておく)
<たれ>
めんつゆ 100ml(濃縮タイプは規定の分量で薄めておく)
しょうゆ 大さじ1
みりん 大さじ1

ラーメンにもおすすめ!中華味

【材料】2個分
卵 2個(上記方法で好みにゆで、殻をむいておく)
<たれ>
しょうゆ 大さじ4
みりん 大さじ2
酒 大さじ1(あれば紹興酒)
にんにく・しょうが 各1かけ(鍋や包丁でたたいてつぶしておく)
鷹の爪 1/2本
八角(あれば) 1/3個
シナモンスティック(あれば) 1/2本

サラダにも使える!ピクルス卵

【材料】2個分
卵 2個(上記方法で好みにゆで、殻をむいておく)
<たれ>
酢 500ml
水 25ml
砂糖 大さじ1
塩 小さじ1
たかのつめ 1/2本
ローリエ 1枚

【作り方】

1.<たれ>の材料をひと煮立ちさせ、保存容器やジップロックにゆで卵とともにつけて冷蔵庫で保存する。

2.半日以上置いて味をしみ込ませる。

コハク色で美しいべっ甲卵は、おつまみやごはんに!

調理時間15分、漬け込み時間を除く。

【材料】2個分
卵 2個
味噌 大さじ3(合わせ味噌または赤味噌、お好みで)
みりん 大さじ1.5~2
酒 少々
ガーゼ 1枚(またはキッチンペーパー。ただし破れにくいもの)

【作り方】
1.味噌、みりんをボウルに合わせ、よく練り混ぜる。
※みその種類により硬さが違います。マヨネーズよりも少し硬めくらいに調整してください。

2.(1)の半量を保存容器に入れ、酒で湿らせたガーゼを敷く。間隔をあけてスプーンの背などで卵黄の形にくぼみを作っておく。

3.卵黄を取り出し、(2)のくぼみにそっと並べ、上からガーゼをかぶせる。

4.(3)の上に残りの味噌をのせ、冷蔵庫で半日~1日漬け込む。

5.卵黄に透明感が出て、箸でつまめる程度に硬くなれば完成。

なぜ大寒に卵を食べるとよいの?

2019年1月20日は二十四節気の大寒(だいかん)です。旧暦の行事が載っているカレンダーを見ると書かれている場合がありますね。一年を24で割り、その季節ごとの気温、季節の移り変わりを表す日本古来の表現方法のうち、一年で一番寒い時を表す言葉です。

大寒は、旧暦の一番最後の一節。本来は一日だけを示す言葉ではなく、次の立春、つまり節分までの約二週間をさします。この寒い時期、生き物はみんな生命活動が低下し、冬眠するものもいます。たとえ冬眠しなくても、あまり活発には活動しなくなりますね。

にもかかわらず、気力体力に充ちあふれた鶏が産んだ卵は、とても貴重で力強いものの象徴だったのでしょう。そのような卵を食べることで、卵の「気」をいただき、一年の健康と金運を祈ったといわれています。

幸せなことに、ものにあふれている現代ですが、卵は価格の優等生とも言われていますし、栄養も満点です。おいしく頂いて今年一年の健康を祈りたいものですね。

<注>
べっ甲卵および煮卵を半熟に仕上げた場合は、食中毒予防のためにもお弁当には入れないでくださいね。