ボンジョルノ。イタリア在住フードライターの鈴木奈保子です。おせちは伝統的な和風のメニューももちろんいいですが趣向を変えて、子供も大好きなお肉がガッツリ食べられる簡単なローストビーフはいかがでしょうか?
ローストビーフはシンプルな料理だけにソース次第で洋風にも和風にもなる便利な料理です。みんながおいしく食べれるように、いろいろなソースを用意してバリエーションを広げましょう!

ローストビーフでおせちをもっと華やかに!

特に外国に住んでいる日本人にとっては、懐かしい日本の本格的なおせち料理ですが、ハンバーグやカレーライスを食べなれた日本の子供たちにとっては、ちょっと物足りない感もあるおせち料理。最近では、洋風おせちも人気のようですね。

その中でもローストビーフは特に見栄えが良くておいしいので、おせちにぴったり。しかも、ローストビーフは焼いてすぐに食べるお料理ではないので、作り置きができるところもぴったりですね。

切り分けずに塊で焼いたままの状態なら、冷蔵庫で3日くらいは保存できるので、忙しい大みそかに焼くこともできます。できるだけチルド室で保存するのがおすすめです。

お鍋で作る簡単ローストビーフ

【材料】
ローストビーフ用のかたまり牛肉 1キロ
にんじん 1本
玉ねぎ 1個
セロリ 1本
赤ワイン 100cc
ローズマリー 1枝
塩、胡椒 少々

【作り方】
1.お肉は室温に戻しておく。塩、胡椒をしっかりと肉にすりこんで、タコ糸などで形を整える。ローズマリーも一緒につける。

2.厚手の鍋を中火に熱して肉を焼く。それぞれの面を約5分ずつ焼いて、全面にしっかり焼き色を付ける。

3.適当な大きさに切ったにんじん、玉ねぎ、セロリを肉の周りに入れてさっと炒め、ワインをそぞぎ入れて蓋をして弱火で約10分焼く。火を止めてそのまま5分置く。

4.肉を鍋から取り出して、アルミホイルに包んで熱が取れるまで室温に置いておく。冷めたら冷蔵庫へ。

5.適当な大きさに切り分けて、いただきます!

オーブンよりも耐熱の優れた厚手の鍋を使って作ると、ずっと調理時間が短縮できます。

和風ソースや洋風ソースでみんなが満足なローストビーフ

牛肉を焼いただけのローストビーフは、いかにも洋風料理。家族や親せきなど大勢で集まる年末年始の食卓で、特に年配の方など洋風のお料理が苦手な方もいらっしゃる場合もありますね。

そんな時に便利なのが、和風ソース。比較的薄く切り分けて、醤油をベースにしたソースを用意すると、あっさりと和風の感覚で食べることができます。意外に醤油と相性がいいのがイタリアの伝統的なバルサミコ酢。もし、おみやげなどでいただいて台所で使わないまま残っている場合など、ぜひ、この機会に作ってみましょう。きっと、新しい味に満足していただけることでしょう。

我が家の子供たちに人気なのが、野菜ソース。ニンジンや玉ねぎの優しい甘みがお肉とあいまって、また別の味わいが楽しめます。

牛肉の味をしっかり楽しみたい方におすすめなのが、上質なエキストラヴァージンオリーブオイル。ピリッとした辛味と苦みのあるコラティーナ種のオリーブオイルなら、それだけでお肉本来の味を引き出してくれます。

バルサミコ酢ソース、野菜ロース、ワサビ醤油ソースと簡単なソースをいろいろ用意してバリエーションを広げます!

<基本のソース>(写真右)

お鍋に残った肉汁とワインを少し煮詰めたもの。

<バルサミコ酢ソース>(写真左)

バルサミコ酢と醤油を1対2の割合で混ぜます。おろししょうが、お好みで少しおろし玉ねぎも加えます。

<野菜ソース>

鍋に残ったにんじん、玉ねぎ、セロリをブレンダーでクリーム状にしたもの。

<ワサビ醤油ソース>

醤油にワサビ、そしてレモン汁を少し加えます。

1キロの牛肉は多いように思えますが、残ったローストビーフは、おせちに飽きた子供たちにぴったりです。パンにはさんでサンドイッチにしたり、チャーハンの具に使ったり、高級なハム代わりにいろいろ使えて便利です。

何回も作っていくうちにコツがつかめます。おもてなしの一品として便利なお料理です。ぜひ、レパートリーに加えてください。