ニコニコのりが1日、初の直営中食店となる、おにぎらず専門店「笑屋(にこや)NICO-YA」を本社1階にオープンした。「海苔のおいしさを伝える店。もっと喜んでもらえる活用法、おいしく食べる手段を発信し、海苔の価値を再度感じ取ってもらえる店にしたい」(白羽清正社長)との狙いだ。

店舗コンセプトは「のりが美味しい海苔屋の中食のお店」。海苔の専門企業として、同社がけん引役として広く浸透したおにぎらずを中心にこだわりメニューを提供する。

20、30代女性をメーンターゲットとし、食事に時間をかけられない働く女性に対してご飯もおかずもしっかりと取れるおにぎらずを、ランチや夕食などに活用できるベーシックなメニューとして提案。また、サブターゲットとしてクラブ活動帰りの学生の「補食」、塾帰りの学生の「塾飯」としての活用も期待する。

メーンのおにぎらずは常時5種類を用意。海苔は歯切れが良く、芳醇(ほうじゅん)なうまみが特徴の黒海苔とさわやかな風味の青海苔のバランスが良い「九州有明海産青のり入焼のり」を使用。

また忙しいビジネスパーソンの夕食利用も想定し、おにぎらずに合うサラダや唐揚げ、味噌汁のほか、お茶や酒類など飲料メニューも販売する。

同社は15年におにぎらず専用海苔を発売し、ブームをけん引するヒット商品となった。おにぎらず用海苔のシェア(18年1~8月、インテージSRI)では同社がおよそ8割を占める。

白羽社長は「おにぎらずは新しいメニュー、食文化として定着してきた」と振り返る。一方で「海苔で健康推進委員会」調べでは、おにぎらずの認知度は8割以上と高いが、実際に作ったことがある、食べたことがある人の割合は3割程度しかなく、「まだまだ一部の人にしか浸透していない。伸びしろは大きい」と、さらなる食シーン拡大につなげたい考え。

「この店を起点にセントラルキッチンとして活用しながら、今後どういったことができるのか、例えばキッチンカーでの販売や、他店への商品供給なども視野に入れている」と可能性は広がる。

〈店舗概要〉▽名称=笑屋NICO-YA▽オープン日=18年10月1日▽所在地=大阪市浪花区敷津東3-3-23▽電話番号=06・6648・2525▽営業時間=月~金、午前10時~午後5時▽定休日=土日祝▽提供メニュー=おにぎらず5種類、サラダ、酒類(ビール)、飲料(お茶)、海苔製品

◇日本食糧新聞2018年10月1日号の記事を転載しました。