毎月17日は「減塩の日」–日本高血圧学会は今春、新たな記念日を制定し、減塩販促への活用を呼びかけている。減塩商品が店頭でまとめて買えるような企画を促す。キャラクターも作って関心と消費を喚起。降圧価値が認められるように社会を変える。

5月17日の「世界高血圧デー」(各国が啓発活動を開催)をもとにして毎月17日を「減塩の日」に決めた。賛同した全国65団体とともに日本記念日協会に申請し、3月8日に認定された。高血圧対策の第一歩は減塩とし、減塩商品の開発と展開を後押し。会員メーカーを皮切りに記念日プロモーションを行ってもらう。減塩商材が店頭で見つからないといった消費者の不満を解消する。

減塩啓発キャラクターは料理好きの6歳児「良塩(よしお)くん」と塩分チェッカーの宇宙人「うすあ人」に決定した。画像は広く公開し、着ぐるみの出張サービスも計画。記念日とキャラクターの表彰セレモニーは14日の「第6回臨床高血圧フォーラム」で行い、メディアへ情報発信した。

学会は1978年に発足して医療・研究を推進。学術結果を一般常識にし、4300万人と国内最大の生活習慣病である、高血圧の予防・治療を進めてきた。開会時1000人だった会員は最近2~3年で急上昇し、現在5倍。特に減塩商品のおいしさを追求した「JSH減塩食品アワード」「リスト」が好評を博し、掲載商品は25社156品。相対的減塩量は年間815tに及ぶ。昨年から予防療養指導師の検定、川柳・標語の表彰式も行って活動の幅を拡大。脳卒中や認知症にも関連する高血圧を防ぎ、健康寿命を延ばす。

「減塩の日」登録証の授与式(左から日本高血圧学会伊藤貞嘉理事長、土橋卓也減塩委員長)

◇日本食糧新聞の2017年5月17日号の記事を転載しました。