こんにちは。オランダの白神です。9月も末になると、当地オランダはかなり秋模様になります。朝晩はしっかり、暖房が入りますしね。秋といえば、リンゴの季節。今年もおいしそうなリンゴがスーパーやマーケットに出始めました。この季節になるとケーキ屋さんで美味しそうな Hollands appeltaart(オランダ版アップルタルト)が並びます。
そこで今回は、オランダ版アップルタルトの作り方をご紹介しますね。オランダ版ですが、日本人の口に合うように、そして洗い物が減るように少しだけ自己流にアレンジしています!

特別な材料はいりません

オランダ版と言っても、特別な材料が必要なわけではありません。ご安心くださいね。

【材料】
▽タルトの生地(24cmのタルト型)
バター 110g
中力粉 110g
薄力粉 110g
ベーキングパウダー 大さじ1
卵 小1個
レモンの皮のすりおろし 半個分
塩 少々

▽フィリング
リンゴ 750g
細かく粉砕したパン粉 大さじ2
レモン汁 半個分
砂糖 大さじ3
シナモンパウダー 大さじ3

【作り方】
1:フィリングの準備をする。リンゴの皮を剥き、芯を取ったら薄くスライスする。スライ  スしたリンゴにレモン汁をかけて砂糖、シナモンパウダーを入れて混ぜる。
2:オーブンを200度に温める。パイ型の準備をする。
3:バターを1cm角ぐらいのサイコロに切る。生地の材料を全て混ぜて、一つにまとめる。
4:できた生地の全体量から三分の二を取り出して伸ばし、焼き型に敷き詰める。手で伸ばして型の側面と角はしっかりと型に押し付けてください。

手でまんべんなく生地を敷いていきます

5:生地を敷き詰めたタルトに、(1)のフィリングを詰める。

フィリングをタルト型に敷き詰めたところ

6:フィリングを詰めたら、(4)で残した生地を手で丸めて伸ばし、タルトの上に飾り付けオーブンに入れる。焼き時間は40から45分くらい。途中で焼き具合を確認し、タルトの上の部分の焼き色を見て、焦げそうならオーブンの温度を180度ぐらいに下げてください。

タルトの断面

7:焼けたらオーブンから取り出し、粗熱を取ります。オランダ風だとこのタルトに生クリームや温めたカスタードクリームを添えることも。

どこが自己流?

さて、最初に少し自己流と書きましたが果たしてどこが自己流なのかと言うと…。

まずフィリングは、本来ここに手で潰したアニスの種を少量入れます。ただアニスは、かなり香りのキツいスパイスなので好き嫌いが分かれるところ。

焼き型も、本来はバターを塗り小麦粉をはたいておく、もしくはベーキングスプレーをかけておくのですが、今回はベーキングペーパーで代用しました。

そしてもう一つは、生地の扱いです。本来は生地を麺棒で伸ばして型に敷きますし、タルト上部の飾りの部分も伸ばした生地で綺麗にカットしたものを使うのですが、部屋中が粉だらけになりますよね。そこでどうにかならないかと考えて、麺棒で伸ばすプロセスを省いてみました。

売り物でないので、個人的にはこれで十分ですし、合理的なオランダ人っぽい、素朴な見た目のタルトに仕上がりました。生地伸ばしの行程でパイ作りを懸念されていた方々、ぜひ一度試してみてくださいね。