「牛タンたたき」は牛たんの本場仙台での本当においしい食べ方【9月10日は、牛たんの日】
宮城県仙台市在住のたべぷろ編集部員からあげまるです。仙台名物の牛たんは、塩味や味噌味の「牛たん焼き」が一般的ですが、実は牛たんは「たたき」が絶品なんです。牛タンたたきは「閣」という仙台牛たんの名店が考案したメニューで、現在は一部の他の牛たん屋でも食べることができます。今回は、仙台に来たなら絶対に食べてほしい「牛タンたたき」について紹介します!
仙台牛たんの始まりは?
9(きゅう)と10(テン)の語呂合わせにより、9月10日は牛たんの日。宮城県の牛たん専門店が加盟する「仙台牛たん振興会」が申請していた「牛たんの日」が、2018年5月、ついに日本記念日協会に認定登録されました。
焼き肉屋で食べる薄切りの牛たんとは一線を画す分厚い仙台牛たん。その始まりは、戦後間もない昭和23年、仙台牛たん発祥の店として知られる「味太助」の初代店主、佐野啓四郎氏が生み出したものです。
もともと焼き鳥屋だった佐野氏。友人のコックに勧められて食べた洋食の「タンシチュー」の味に感激し、日本人の口に合うよう試行錯誤して、現在のような塩漬けの牛たん焼きにたどり着いたんだそう。
みなさんも、仙台牛たんといえば、厚切りの牛たん焼きにお新香とテールスープが付いた「牛たん焼き定食」を思い出す方が多いと思います。しかし、牛たんの食べ方はそれだけではありません。むしろ、牛たん焼きを凌駕するほどのメニューが存在するのです。
それが、今回ご紹介する「牛タンたたき」です。
ヤミツキになること必至!牛タンたたきは新鮮さが勝負
「牛タンたたき」は、牛たんの表面だけを香ばしく炙ったもの。青ねぎがどっさりと乗り、オニオンスライスが敷かれ、甘酸っぱいタレで味付けされています。薬味とタレのおかげでさっぱりとしていながらも、牛たんのうまみとジューシーさが口いっぱいに広がり、一口食べるごとに感動してしまうようなおいしさ。
ビールがすすむ和風の味付けですが、意外とワインとの相性もいいんですよ。
最近はチェーン店で全国展開する仙台牛たんのお店も増えているので、なんとなく本場ならではのありがたみのようなものが薄れているような気がします。しかし、半生でいただく牛タンたたきは、新鮮な牛たんが手に入る仙台だからこそ味わえる、まさに本場の味と言えるでしょう。
現在仙台市内には100店舗を超す牛たん屋があるそうですが、県外から来た方に「おすすめの牛たん屋は?」と聞かれたら、私は迷わず牛タンたたきが食べられるお店を紹介しています。
仙台に来たら絶対に食べてほしい名店の味
「牛タンたたき」というメニューを初めてお店で提供したのは、昭和63年創業の「閣(かく)」というお店です。それまで牛たん焼きしか存在しなかった牛たん界に、牛タンたたき、そして牛タンの刺し身という新しいメニューを考案し、一石を投じました。
「閣」は現在仙台市内に2店舗を構えていて、連日観光客や仕事帰りのサラリーマンなどでいっぱいです。訪れる際は予約をしておいたほうがいいですよ。
また、「都留野(つるの)」や「雅(まさ)」といった他の一部の牛たん専門店でも牛たんのたたきを食べることができます。
「閣」の「牛タンたたき」は一皿2400円(税抜き)。決して安くはありませんが、一度食べればこの金額を出すことも惜しくないと思えます。こんなにおいしい牛たんの食べ方があったなんて! と驚くこと間違いなしの牛タンたたき。これを食べに行く目的だけでも、仙台に来る価値がありますよ。ぜひ一度ご賞味あれ!
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