重ね煮弁当研究家の北知美です。まだまだ暑い日が続きますが、体調崩されていませんか? 長い長い夏休みも後半戦、毎日のお昼ごはん作りから解放されるのもあと少し!ですが、終われば、毎日のお弁当作りの始まり…ですね。皆さんはお弁当に何を求めていますか? 美味しさはもちろんのことと思いますが、見た目の綺麗さ?華やかさ?でしょうか?

「重ね煮」から滋味おかずをご紹介!

最近ではインスタ映えと言われるような華やかでお洒落なお弁当やキャラ弁をたくさん目にします。でも、時間のない朝、「私にはとっても無理!」という方が大半だと思います。

第1回のコラムでもお伝えしたように、お弁当にもハレとケを!ということで、私は毎日のお弁当(ケの食)は地味でいいと思っています。「重ね煮」で地味だけど滋味深いお弁当を作ってみませんか?

蓮根の梅きんぴら

【材料】
・梅干し 2個 ・・・ ほぐしておく
・蓮根 200g ・・・ いちょう切り
・えのき 200g ・・・ 2㎝長さのざく切り
・鰹節 ひとつかみ
・醤油 大さじ1~1.5
・ごま油orすり胡麻(お好みで)

【作り方】

  1. 薄手の鍋(フライパンでも)に下からえのき・蓮根・梅干しと重ね、1/3カップの水を鍋肌から注ぎ、蓋をして中火 にかける。(沸騰するまで蓋は開けない)
  2. 蓮根が半透明になったら鍋肌から醤油を2~3回に分けて回し入れ、鰹節を加え炒りあげる。お好みでごま油・すり胡麻を加える。

滋味弁当は意外とお洒落!?

滋味弁当に使うおかずはインスタ映えには程遠く、かなり地味ですが、お弁当箱に詰めてみると意外や意外!そんなに地味にはならないんです。

第4回のコラムでお伝えした「重ね煮」の調理法の一つでもある「蒸し煮」をすることで野菜が色よく鮮やかに仕上がり、お弁当に彩りを添えてくれます。ご飯の白も茶色いおかずの中では鮮やかに映るんですよ。

暑い時季にはササッと…お野菜の「蒸し煮」でお弁当も楽ちん!【レシピ付き】

季節に関係なく彩りにプチトマトやブロッコリー、そして卵焼きというお弁当から卒業してみませんか?

旬の食材を使うことで、日本の四季折々の季節の彩りを感じることが出来るお弁当作りが出来ますよ。

重ね煮弁当(鮭・切り干し大根の煮物(重ね煮)・春雨サラダ(重ね煮)・オクラのおかか醤油和え(蒸し煮)・自家製小梅・胡瓜の漬物)

「重ね煮弁当」でお子様だけでなく、働き盛りのご主人の健康も作り上げていきましょう!

滋味深いとは?…栄養豊富で旨い味。ゆっくり味わうことで醸し出される味や雰囲気。持ち味がにじみ出ることによって感じる美味しさだそう。

少し堅苦しい感じですが、何より旬の物を食べること。そして、身体に優しく、シンプルで見た目が地味だけど食べるとほっこりする味わいのごはん、食べることで身体の中から健康を作り上げるごはん…滋味深いごはんとは、まさに養生家庭料理である「重ね煮」そのものだと思うのです。

「重ね煮」には、家族みんなが同じ物を食べられる様にという思いが詰まっています。重ね煮弁当でお子様だけでなく、働き盛りのご主人の健康も作り上げていきましょう。

「重ね煮」は切って重ねて火にかけるだけの簡単調理。気負うことなく作れるので、お弁当作りの強い味方になってくれること間違いなしです。