みなさん、はいたーい!(沖縄の方言で「こんにちは」)。沖縄県沖縄市在住のワーキングママライター瑞慶覧はるです。今回は沖縄でポピュラーなお菓子「ちんびん」についてご紹介します。また、ちんびんとよく似た「ぽーぽー」との違いについてもお知らせしちゃいます。

素朴な味わいが人気! ちんびんとは?

沖縄で昔から食べられている「ちんびん」。沖縄のこどもの日である「ユッカヌヒー(旧暦の5月4日)」に無病息災を願って作られます。旧暦の5月4日は、5月17日にあたりますね。

沖縄では「ちんびんミックス」も売られていますが、基本的な材料は小麦粉・黒砂糖・ベーキングパウダー・水・卵でできちゃう黒糖味のもっちり食感がたまらない巻き菓子です。

家庭の味ならぬ「おばぁの味」によって材料の配分や火加減、出来上がりのもっちり感や味の濃さはさまざま! シンプルなはずなのに、作る人によって本当に全然違う出来上がりにびっくりです。

切ると断面はこんな感じです

今回はわが家でのお気に入りの食べ方をご紹介します!

その1:まずはそのままガブリ! 素朴な味わいを楽しむ。(ここで最低一人1本消費)
その2:はちみつをかけたり、チョコレートソース(時にはバナナも一緒に)をかける。
その3:生クリームやアイスクリームを添える。(バニラ味がおすすめ)

「ちんびんミックス」を使って作ってみました!

毎回全部試したいところですが、だいたい「その1」で売り切れてしまうのです。「その2」「その3」は翌日に飽きてしまわないように考案した新メニューですので、皆さんもまずはそのままの素朴な味わいを楽しんでみることをおすすめします。

「ちんびん」と「ぽーぽー」の違いについて

沖縄県民に「黒糖味で、薄いホットケーキみたいなものをくるくる巻いたお菓子の名前なんだっけ?」と質問してみてください。9割は「ぽーぽーやいびーん」(沖縄の方言で「ぽーぽーです」の意)と答えると思います。

ここまで記事を読んでくださった皆様は「あれ? ちんびんでは?」と疑問に思われると思います。しかし、沖縄ではぽーぽーは黒糖味のお菓子で流通しているのです。不思議ですよね。恥ずかしながら、わたくしも最近までそのうちの一人でした。

正式には「ちんびん→黒糖味のお菓子」「ぽーぽー→あんだんすー(油みそ)がまかれた食べ物」となります。

なぜ上記のように沖縄県民が勘違いしているかというと、読谷村に「楚辺(そべ)ぽーぽー」というふんわりと四角く焼いた生地をくるくる巻いて作るよく似た伝統菓子があり、その広まりとともにぽーぽーとちんびんが同じものと認識されていったのではないかと言われています。

「ちんびん」?「ぽーぽー」?専門のお店まであります!

ちんびんとぽーぽーとの大きな違い、それは色です。それ以外は一見同じ食べ物かと思ってしまうくらい似ています。ですが、ぽーぽーは白い生地に油みそが巻かれたものなので、スイーツというよりも軽食といった感じですね!

ちんびんと同様に、片手でぱっと食べられる素朴な沖縄のソウルフードのひとつです。こちらも材料は小麦粉・ベーキングパウダー・お水・油みそとシンプルです。すごく簡単なので、わが家のレシピをご参考にぜひ作ってみてください。

ぽーぽーの作り方

<材料(約4枚分)>
小麦粉:1カップ
ベーキングパウダー:小さじ1/2
水:1カップ
油みそ:お好みで

<作り方>

  1. 小麦粉とベーキングパウダーは一緒にふるっておく
  2. (1)のボウルにお水を入れる
  3. ダマがなくなるまで泡だて器でよく混ぜる
  4. 薄く油を敷いたフライパンでお玉1杯分の生地を焼く
  5. 生地をすべて焼いたら手前側に油みそを塗りくるくる巻く
棒状に塗っていきます。みそが多すぎると味が濃くなりすぎるので注意!

簡単に、かつ油みそが常備されていればスピーディーにできますよ。沖縄の味をご家庭で楽しむのもよし! ワックスペーパーやリボンで飾り付けをし、一品持ち寄りのホームパーティーに持参するのもおしゃれでいいですね!

また、生地が甘くないので、中身の具を油みそ以外のものに変えてみても新しい食べ方が発見できそうですね。