はいたーい!(沖縄の方言で「こんにちは)。沖縄県沖縄市在住のワーキングママライター瑞慶覧はるです。9月といえば、中秋の名月を愉しみながら食べるお月見団子を思い浮かべます。
お月見団子は、白玉団子がピラミッドのように重なっているものが定番ですが、沖縄では違うんです! 沖縄県民は、「ふちゃぎ」とうい名のおもちに舌鼓を打つのです。

「ふちゃぎ」の表面には小豆がたっぷり!

どどーん!こちらが「ふちゃぎ」です!なんだかインパクトのある風貌ですよね。沖縄県民であります筆者も、毎年この時期に店頭に並ぶふちゃぎを見て「おおーー、、」と圧倒されております。

どのような食べ物かというと、もち粉にお水を足してこねたものを蒸し、そこにゆでた小豆をまぶすといういたってシンプルな和菓子です。

店頭に並ぶふちゃぎの中には、食べやすいように甘くされたものもありますが、味付けなしが基本。よって各家庭のおばあ達が作るふちゃぎは味付け一切なしがほとんど(まれに小豆がちょこっと塩ゆでされているものも)です。作る姿もダイナミックですよ!

ふちゃぎのおいしい食べ方

ふちゃぎは味付けされていないのが基本のため、そのまま食べると「美味しい、、?」となってしまうのが正直なところです。

筆者独自の美味しい食べ方をランキング形式でご紹介いたしますので、ふちゃぎを召し上がる機会がありましたら是非お試し下さい!

1位 お砂糖

不動の一位はなんといってもお砂糖!小皿にお砂糖を適量取り分けて、一口分ずつふちゃぎをダイブ!お砂糖のじゃりじゃり、小豆のつぶ感、おもちのもちもちが三位一体となってお口に幸せを運んでくれます。

こちらは甘く味付けされたバージョン

2位 おしるこ

おしるこにおもちではなくまたまたふちゃぎをダイブ!もうこれは合わないわけがありませんよね! 温かくした方が美味しいのですが、沖縄の9月はまだ暑いので、おしるこを温めてふちゃぎを入れて3分くらいが食べごろです。

3位 きなこ(お砂糖入り)

お砂糖と味は似ていますが、「小豆だけじゃちょっと…」という方におすすめです。オーソドックスな和菓子の味が愉しめます。

「おもち」か「団子」か…?

ところで、するどい方はもう「え?それっておもちじゃなくて団子では?」と思われているのではないでしょうか? そう!ふちゃぎは厳密に言うとその作成工程からして「団子」なんです。恥ずかしながら筆者はこの記事を書くにあたって下調べをしている段階でその事実を知りました。

ですが、沖縄ではふちゃぎは「おもち」として分類されています。ほかにも沖縄でおもちとして扱われているものに「ナントゥ」や「ムーチー」があります。

ふちゃぎと同様の蒸しもち「ナントゥ」。月桃の葉の上におもちを乗せて蒸すのが特徴

ナントゥは味噌とピーナッツバター、ムーチーは黒糖や紅芋粉を混ぜ込み、ふちゃぎと同様にこねて蒸した「蒸しもち」です。どちらも沖縄らしい香り高いおもちですので、機会がありましたら是非チャレンジしてみてください。