アサヒビールはウイスキーの炭酸割り「ハイボール」の新しい飲み方提案を始める。主力の国産ウイスキー「ブラックニッカ」とともに果物や香草などをジャーで漬け込み香りを引き出し、専用ジャーでハイボールとして楽しむというもの。手作り感を打ち出すほか、甘くない味わいで食中酒需要も取り込む狙い。6月21日には専門バーを東京・六本木で開き、業務用で順次展開する。

この提案はジャーで仕込み、ジャーで楽しむことから「ジャーハイ」と名付けた。料飲店では風味付けしたハイボールの人気が高まる一方、甘い味わいのため「飲み飽きる」「食事に合わない」といった声が上がっていた。

そこで流行の「クラフト」の要素も加え、市場の不満点を解消。「ハイボールに続く新たなムーブメントを起こす」(黒木誠也常務取締役マーケティング本部長)考え。若者をターゲットに据える。

ジャーハイはオレンジピールやドライフルーツ、和山椒などの素材をブラックニッカに数時間から1日程度漬け込み、炭酸で割ったハイボール。同社の酒類技術研究所とニッカウヰスキーのブレンダー室の知見を生かし、ウイスキーと素材の香りを引き立てる最適なレシピを開発した。

6月21日に開いた「ブラックニッカ ジャーハイバー」では8日までの間、ジャーハイ6種を提供する。期間中5000人の来場を見込む。7月からは居酒屋業態を中心に都内料飲店で展開し、10月以降には全国の料飲店に拡大する予定。1年間で1000店舗での取り扱いを目指す。

◇日本食糧新聞の2018年7月2日号の記事を転載しました。