豆腐メーカーのパイミートはこのほど、南山大学経営学部上野ゼミと連携し、ご飯にかける豆腐「ぶっちゃん」(写真、税別300円、130g×2個)を新発売した。地元ローカルスーパーをはじめ、名古屋市内ホテルの朝食メニューなどに採用されるなど上々のスタートを切っている。

愛知県産フクユタカ使用の同品は、吟味したかつおだしを用いた味付きの充填(じゅうてん)豆腐。ご飯にそのままかけて食べるためにかつおだしの味を濃厚にし、やわらかな食感にしている。

昨年12月、南山大学キャンパス内食堂で、「ぶっちゃん」を使ったメニューを1日30食限定でテスト販売したところ、限定枠の倍以上の注文があった。その反響を受けて、今回の一般発売を決めた。

この産学連携プロジェクトは昨夏、上野正樹准教授が受け持つ上野ゼミが同社に打診したことに始まる。ゼミ生が食品の商品企画・販売を研究テーマとして検討する中、愛知県のアンテナショップで売られていた同社の豆腐を見つけた。

研究の手応えを話す黒澤南さん(左)

4年生の黒澤南さんは、「地元密着企業に絞った上で、パイミートはよく調べてみるとスイーツなど新商品開発に意欲的だと感じた」と振り返り、「製造はもちろんのこと、営業の大切さを学ぶことができた。就職活動の方向性も見えてきた」と手応えを話した。

産学連携に関する窓口は意外と分かりにくく、企業と学生を結び付ける場が少ないが、パイミートと上野ゼミの縁は今年度も新3年生クラスへと受け継がれていく。

◇日本食糧新聞聞の2018年6月18日号の記事を転載しました。