抹茶が日本のスイーツ界に進出して久しいですが、いま、ローソンに行くと“抹茶系スイーツ”がたくさん目につきます。ローソンの抹茶系スイーツの抹茶感を味と見た目で5段階で比較してみました。

第5位:抹茶あん&抹茶ホイップの和風パイシュー

見た目にちょっとびっくり。四角いシュークリームです。二つに分けてみるときれいな抹茶色のツートーンカラー。薄茶と濃茶を共存させているようです。

濃い色の方は抹茶あん、薄い色の方が抹茶ホイップです。一口かじるとバイシューの食感というよりもクロワッサンを食べているようなミルフィーユ生地です。

抹茶あんは羊羹のようなコクのある食感で、見た目で抹茶と分かりますが、目を閉じて食べれば普通の黒小豆の黒あんと思う可能性大。抹茶クリームはローソンらしいふくよかな生クリームで、こちらも抹茶の味は弱め。

目を閉じて食べると普通のシュークリームにあんが入っているという感じでしょうか。「生クリームあんパン」という感じですね。

抹茶感★
甘さ★★★★★
見た目抹茶感★

第4位:もち食感ロール 宇治抹茶&ホワイトチョコ風味クリーム

ローソンの「もち食感ロール」の抹茶版で、抹茶色と白のコントラストが美しい一品。最初の一口はほのかに抹茶の香りがしますが、ふくよかなクリームの甘さが際立っています。またクリームの中に緑色の線が入っていますがこれは抹茶チョコレートのようで、見た目で抹茶感を感じるためのもののようです。

生クリーム好きには嬉しいポイントです。ふわふわしていながら餅のような弾力も確かに味わえるもち食感ロールの特徴は健在です。鼻の奥に抹茶の味が居座り続ける感じです。ただ甘いだけじゃ物足りない、+αで何か変わったものを食べたい時にいいですね。

抹茶感★
甘さ★★★★★
見た目抹茶感★★★★

第3位:能登大納言と抹茶のチーズタルト

このお菓子を最初見た時、濃茶を思い出しました。茶碗の中に濃茶が入っていて、ありえないのですが、小豆が数粒浮いている光景…。茶席では練って点てて席入りした全員で回し飲みする濃茶と、ひとり一茶碗で茶せんでババッと少し泡立つように混ぜて点てる薄茶があります。

茶碗がタルト生地、中のお茶がタルトの中身という感じです。色は普通の濃茶より若干薄いくらいです。食べてみるとタルト生地は他のチーズタルトと全く同じです。

問題のチーズの部分ですが、ほのかに抹茶味がします。しかしチーズの味がほとんどなく食感でチーズを感じるのみです。抹茶の味とチーズの酸味が共存することの難しさを考えさせられる一品です。

抹茶感★★★
甘さ★★★★★
見た目抹茶感★★★★★

第2位:プレミアム宇治抹茶と丹波黒豆のロールケーキ

ローソンの大人気スイーツ「プレミアムロール」の抹茶版が出ました。

どこから見ても抹茶色で見た目で抹茶感は十分伝わってきます。プレミアムロールといえばそのクリームが話題になりましたが、従来の滑らかさは残したまま、抹茶の苦みが際立ちます。スポンジの部分はフワフワでカステラのような舌触りで甘さの中に抹茶の味が覗く感じです。

しかし黒豆とクリームの下に敷き詰められた北海道産小豆の粒あんの甘さが抹茶の味を薄めます。これは抹茶感を増すため、というよりも和菓子らしさを決定づけたいという思惑が感じられます。

抹茶感★★★★
甘さ★★★★★
見た目抹茶感★★★★★

第1位:贅沢チョコレートバー 京都(みやこ)抹茶

なんと1位は、アイスでした! 最初の一口でコクのある抹茶チョコレートが舌に絡みつきます。かじった食感と口の上での溶け方にチョコレートの上質さが味わえて面白いです。

このチョコレートは厳選したフランス産を使用しているとのこと。チョコレートにコーティングされた抹茶アイスに到達すると抹茶の風味が口の中をしっかり占拠します。

後引く抹茶のライトな苦みの後に砂糖の甘さが追いかけてくる感じです。京都府産石臼挽き抹茶を使っており、ミルク感もあります。最後まで抹茶感がしっかり味わえる一品です。

抹茶感★★★★★
甘さ★★★
見た目抹茶感★★★★★

まとめ

茶席で抹茶を楽しむときは、まず甘いお茶菓子を食べて抹茶をいただきますから、抹茶はそもそも苦いもので甘さはありません。以前は抹茶を甘いスイーツにすることはできるのだろうかという疑問がありましたが、ローソンの企業努力ですねえ~。見事やり遂げていました。

苦いものが食べられない子どもでも美味しく食べられるものばかり。見た目の抹茶感に対するこだわりはハンパないものを感じます。抹茶は見た目でも味わうものだということを改めて感じました。

<注>店舗、地域により商品のお取扱いのない場合があります。