ブラウンシュガーファーストは、社内設置型の「オーガニックなオフィスおやつ」の提供を通じて、食品廃棄ロス削減という課題と近年労働問題として注目される、プレゼンティズム問題(出勤はしているが健康上の問題で労働に支障を来し最善の業務ができなくなる状態)の解決に挑戦する。同社が進める食糧廃棄を商売で解決する新規事業「#食べ物を棄てない日本計画」の一環として、「ヘルシーオフィススナッキング」サービスの本格運用を開始する。

賞味期限まで30日を切っていたり、「3分の1ルール」などの理由で、おいしく食べることが、流通に乗せることが難しく廃棄に直面するオーガニック・ナチュラル食について、同業他社にも呼び掛け在庫情報を取りまとめ、同サービスを導入するオフィスにまとめて届ける。

また、pring社と提携しQR決済システム「プリン」を導入することで、スムーズな決済で健康的なおやつを職場で提供する。

日本は食料廃棄大国ともいわれるが、家庭・小売から出る食料廃棄に加え、食品メーカーからも多くの廃棄が恒常的に発生している。主な要因は、賞味期限内であるにもかかわらず「3分の1ルール」など日本特有の厳しい食品業界の習慣により生まれる。

賞味期限を3分の1を切った商品や残り30日を切った商品は、賞味期限内であっても限りなく0円に近い価格で売りたたかれているのが現状。今回の取組みでは、商品に適正価格をつけて新しい売場を創出・販売することで再度付加価値を生みだす。

一方、企業では「プレゼンティズム」が問題視され、社員の心身の健康管理を課題とし、福利厚生として「健康経営」の実践をする企業が増加しつつある。同社では「ヘルシーオフィススナッキング」を活用し、オフィス空間にヘルシースナッキングという選択肢があることで、「おやつ」という身近なツールを使って自分自身の体調管理を手軽に意識することが可能になるとする。

「ヘルシーオフィススナッキング」は、17年11月から約半年間の試験運用を経てメーカー・導入企業から高い評価を得ている。今回、利便性を向上し本格運用を開始、サービスの認知向上と拡大を目指す。

17年11月のスタート当初は同社のみだったメーカー数もこの半年で18社に拡大。手軽なスナックからドリンク類まで幅広い種類のおやつの提供が可能になった。

◇日本食糧新聞の2018年6月6日号の記事を転載しました。