東京・福生の酒蔵・石川酒造と首都圏を基盤にする老舗卸・コンタツは、共同開発した東京発のクラフトビール「トーキョーブルース」の第3弾となる「シングルホップウィート」を10日、東京都内で発表した。

石川酒造の石川彌八郎社長が「20年間のビール造りで蓄えた知見を注ぎ込んだ、これまでにない小麦ビール」と味わいを説明。

コンタツの津久浦慶明社長は「次はまだか、との要望を多くいただいていた。東京五輪も近づき絶好のタイミングで発売し、国内の消費はもちろん訪日客にもPRし、インバウンド需要も積極的に取り込んで行きたい」と意気込む。

石川彌八郎社長(右)と津久浦慶明社長

「トーキョーブルース」は、これまで「セッションエール」「ゴールデンエール」を展開しており、東京の酒販店やリージョナルSMのほか「日本橋や銀座の鰻屋や寿司、そば屋などに置いていただいている。GINZA SIX内のTSUTAYAや東急ハンズなど、想定していなかった本来酒を扱わない業態での販売も広がっている」(津久浦社長)と好評だ。

今回の「シングルホップウィート」によって「今後、定番3種(各330ml瓶、業務用の10L樽詰)として提案していく」(同)。3種計で1億円の売上げを目指す。

「シングルホップウィート」はドイツの伝統的な白ビールのヴァイツェンを東京の感性でアレンジ。ニュージーランド産の希少なネルソンソーヴィンホップを、麦汁の煮沸が終わる間際に投入することで、白ワインのような香りを最大限に引き出した。通常のヴァイツェンとは異なり、品のよい苦みとキレのあるビターな味わいが特徴だ。

◇日本食糧新聞の2018年5月16日号の記事を転載しました。