シンプルで美しい外装と、おいしいのはもちろん、開けてびっくりが2度押し寄せる粋なアイデアの「えび千両ちらし」。2017年12月に見事JR東日本「駅弁大将軍」に選出されました。お寿司タイプの駅弁で、4つの人気食材が忍び込ませてあります。

「余計な色は要らない」外装、美意識高し

小ぶりな外装箱は上品な黄金色、中心には墨絵の絵葉書が。金の額縁に白と黒、真っ赤な差し色は、まさに日本の美意識を具現化したかのよう。

手に取って、じっくり眺めたくなる墨絵の絵葉書で、お弁当の中身を想像します。

箱を開くと一面金色のたまご!?看板役者は、すぐには姿を現さないのです

さぁ、頂きましょう! 箱を開くと、見慣れた「あれこれ系」のお弁当ではありません。

「おや、たまご、たまご、たまご、たまご…?」

キレイな黄金色、厚焼きたまごの千両箱! 中央には、えびのそぼろがきらめきます。そして右下にチラッと…?

こはだ!

ではここは…うなぎ!

いかも発見!

えびも、隠れていました。食べながらワクワクできる、千両役者がそろい踏み!

「食い散らかすなんて粋じゃないよ」計算し尽くされた一口

お見事!と感じ入ったのは食べやすさ。ネタがずらっとつながって出て来たり、大きすぎたりせず、ぱくっと頂けます。

すし飯とネタの間に敷かれたおぼろ昆布。波にも似て美しい…。

厚焼きたまごはしっとりと甘く、すし飯もかんぴょうを甘辛く煮て混ぜ込んだ「新潟米のしょうじん合わせ」。どこをどう食べてもうまい! うなること、うけあいです。

いかにして食べるか…駅弁から問いかけてくる

「全部見るなんて、野暮だねぇ」という声が、お弁当から聞こえてきそうです(笑)。

「こはだ」と「うなぎ」の間に忍ばせてあるガリは、いうなれば名脇役。「主役だけじゃ芝居にはならねぇ」と言わんばかりの存在感です。ぜひ舌をリセットしたいときに食べましょう。

敷き詰められたたまごを食べつくしてから、お寿司に取り掛かるか。はたまた蓋によけてしまうか。たまごを敷いたまま、端から食べるか-。

食べ進めながら、あたかも駅弁から問いかけられているような気分になります。

そのせいでしょうか。一度ならず、次も、次もと繰り返し食べたくなる、まさに駅弁大将軍の出来栄えを堪能いたしました!

<まとめ>
・オシャレ(カワイイ):あえて隠す!粋の極みを追求した内容に脱帽
・コスパ:千両役者ぞろいの人気食材が一堂に会する
・ヘルシー:厚焼き卵と魚介類メイン。野菜はガリとおぼろのみ…か?
・食べやすさ:計算されつくした一口。ネタも食べやすい

<販売情報>
「えび千両ちらし」
価格:1300円(税込)
主な販売駅:新潟駅、東京駅
製造:株式会社 新発田三新軒(0250-21-6220)