「スパカツ」は熱々を豪快に食べる釧路のソウルフード
釧路ご当地グルメの「スパカツ」発祥で知られるレストラン泉屋。1954(昭和29)年、釧路の観光名所である幣舞橋に近い末広町の繁華街で創業した。当時はカウンターとテーブル席が二つだけ。札幌のホテルで修行した現オーナーが腕を振るう店舗兼自宅の小さな洋食レストランとして人気を集めていた。オープンして6年後には2階建てに建て替え。現在、緑の看板が目印でレトロな雰囲気が魅力の本店のほか、イオンモール釧路昭和店、ビッグハウス釧路店がある。
「スパカツ」は熱々の鉄板皿にスパゲティ、豚カツ、たっぷりのミートソースを「ハフハフ」しながら豪快に食べる釧路のソウルフード。1960年代、寒い釧路の暖房といえば石炭が中心で、最初から最後の一口まで熱々を楽しめるように考案したのが「スパカツ」のルーツ。
創業から変わらないミートソースは1人前が280gもあり、パスタも通常の1.5~2倍ほど。ちなみにパスタは日清フーズの業務用1.9mmにこだわり、歯応えとボリューム感が特徴で、これを道内で使うのはレストラン泉屋だけという。
釧路で泉屋が初めて提供したピザ、トマト味に仕上げたパスタを卵焼きでくるんだピカタ、塩味の泉屋風スパゲティ、ドリア、ステーキ、ハンバーグなども人気。
レストラン泉屋では、もっと多くの人が楽しめるようにと外販向けスパカツ用ミートソースの開発を研究している。2018年中には完成させて、道内の土産店、空港、どさんこプラザなど幅広く提供したい考え。
◇日本食糧新聞の2018年3月28日号の記事を転載しました。
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