イタリア料理をベースにワインに合う料理を提供する「C.T kitchen 亀」。外食トレンドに敏感な人が集まる東京・中目黒に店を構えることから、齋藤陽平店長は定番商品においても客が思わずSNSで発信したくなる個性を表現することを心掛けている。
そうした同店の独自性を代表するアイテムの一つが「軽ボナーラ」だ。皿一面が泡で覆われた状態で提供され、下に隠れているパスタを泡に絡ませながら食べるとカルボナーラの味になる仕掛けになっている。

見た目も食感も軽く

この泡の正体は実は卵と塩しか使っていないというから驚きだ。サヴァイヨンソースを作る要領で卵を温めながら泡立てることで細やかな泡状を保つソースとなるのだ。

ツーオーダーで卵を泡立てる

同品の特筆すべき点は見た目だけではない。従来のカルボナーラとは異なるのがその軽い食感で、それが「軽ボナーラ」とネーミングした由縁だ。

「当店にとってパスタはワインとボリューミーな料理を楽しんだ後の締めの一品。普通のカルボナーラではお腹にもたれてしまいますから、締めに食べたくなる商品作りを心掛けたことから生まれたんです」と齋藤店長。このユニークな盛り付けはお客目線で生まれたのだ。

◇外食レストラン新聞の2018年3月5日号の記事を転載しました。