サワークリームと素敵なハーモニーが生まれるハンガリー料理【3月8日は、サワークリームの日】
中央ヨーロッパ・ハンガリーの首都ブダペスト在住のフードライター旅野きっこです。ヨーロッパに点在する素敵な街を訪れながら、その地の美味しいグルメをお酒とともに堪能する日々を送っています。
さて、ヨーロッパでは「サワークリーム」が添えられる料理がたくさん。決してメインではないですが、欠かせないものです。ハンガリーでもしかり。日本人の口にとても合うハンガリー料理の多くに、サワークリームが添えられているのです。どんなハンガリー料理によく使われているのかをご紹介します!
サワークリームの日はどうやってできたの?
日本国内では、まだまだ常用する人は少ないと思われるサワークリーム。しかし、1960年に日本で業務用として商品化されているのです。サワーのゴロ、3と8に合わせてサワークリームをPRするため、NAKAZAWAが3月8日をサワークリームの日に制定しています。
参照リンク:
サワークリームの日 NAKAZAWA 中沢グループ
日本では、サワークリームはどのように使われるでしょうか。筆者は明太子とサワークリームを混ぜて、パンやクラッカーにのせて食べるのが好きです。マヨネーズもよいですが、サワークリームと合わせる方がやみつきです。
サワークリームの酸味は乳酸菌によるもの。生クリームを元に作られ、16%から21%の脂肪分を含んでいます。発祥はグルジアの生クリーム・スメタナ。グルジアから広がり、ロシア全土で日常的に食べられています。そういえばロシアの代表的な料理である「ボルシチ」にも必ずサワークリームが添えられていますね。
参照サイト:
いろいろ使えるスメタナ!【はじめて作るロシア料理】
パプリカと合わせて
ハンガリーはロシアと近く、文化的に影響を受けることもあったといえます。歴史的に随分翻弄された過去があり、近年はブダペストからロシアの名前が付くものをハンガリー名に変えているという動きもありますが。
そんなハンガリー料理のメインは「パプリカ」。赤や黄色や緑はもちろん、紫・オレンジ・そして黄緑の細長いものや白っぽい色など様々な種類があり、料理によって使い分けられています。甘いものも激辛のものもあるのですよ。
そんなハンガリー料理で有名なのが、チキンをパプリカ粉で煮込んだ「パプリカチキン」、パプリカチキンをクレープで包んだ「ホルトバージ・パラチンタ(ホルトバージはハンガリーの地名・パラチンタはクレープの意)」、ハンガリー版ロールキャベツ(詰め物は挽肉とお米!)「トゥルトゥット・カーポスタ(包む・キャベツの意)」など。
全てパプリカのソースが使われるのです。そして、それにもれなくのってくるのがサワークリーム。コクと酸味が混じって素敵なハーモニーとなります。
過去のパプリカの記事はこちら
ハンガリーといえばパプリカ! おいしいパプリカチキンを家庭で楽しもう
パスタにもサワークリームをからめる!
ハンガリー料理にサワークリームを使うのは分かったけど、それは美味しいの?と聞かれたら、はい、間違いなく美味しいです。
他にも「エルーシュピシュタ」という唐辛子の辛いペーストが料理に合わせて出されるのですが、このエルーシュピシュタをちょっとのせ、サワークリームもちょっとからめて、という食べ方がやみつきになります。
でも、もっとメインでガツンとサワークリームを使う料理も。それは「ガルシュカ」と呼ばれる、ハンガリー版パスタ(すいとんのようなもの)。どこの家庭でも作られるこのガルシュカは、パプリカチキンの付け合わせになったり、スープの中に入ったりしています。
過去のガルシュカの記事はこちら
このガルシュカに、炒めたベーコンとサワークリームをからめて食べるものが、メインのおともとしてよく出されます。ちなみに筆者はこれが苦手で、ハンガリー人の家庭に呼ばれてどーんと出された時は、味わわずに飲み込みました。他のサワークリームを使う料理は大好きなので、多分ガルシュカが苦手なんですね。
このように、ハンガリー料理とサワークリームは切っても切り離せないほど結びついています。これまた大人気のハンガリーB級グルメ「ラーンゴシュ」という揚げパンでも、チーズとサワークリームトッピングが1番人気。
くどいようなのに、ハンガリーの街並みを歩きながら食べると、不思議とモリモリ食べられてしまいます。サワークリーム、おいしいですね!
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