イニシエートは1日、「薪焼きジビエバル YAMAGOYA」を大阪市北区の天満エリアにオープンした。ジビエ料理のおいしさや良さを広めることで、食用としての割合を高め社会への貢献を図る。大阪府で飲食店経営・飲食店プロデュースを行う同社にとって初のジビエ料理業態であり、飲食店激戦区の天満エリア出店も初となる。

同店ではシカ、イノシシ、カモを中心に、徹底した下処理や品質管理したジビエのみを扱う。冷凍させていない肉を半頭のまま仕入れるため、臭みが少なくうまみが凝縮された新鮮な肉が味わえる。

同店は技術のある猟師を抱えた独自の仕入れルートを確立。シカは仕留めてすぐに解体することで鮮度をキープし、寄生虫の繁殖を防ぐなど安全にもこだわる。日常の中で気軽にジビエを楽しんでもらうことで「ジビエ文化」を広げたいとして、天然肉ながら低価格で提供している。

串焼きはまき焼きで調理される

また、ドリンクは狩猟地の北海道、山形、長野の果実を使用したアルコール類など、こだわりと遊び心あるラインアップを揃えた。

猟師にとって流通ルートが確保されることで就業意欲向上につながり、鳥獣被害の対策や地域活性化、環境保全へ結びつく。ジビエとして認知の高いシカだが、狩猟されたシカが食用として扱われるのは全体の約5%。

農林水産省農村振興局によると野生鳥獣による農作物被害額は近年200億円前後で推移し、約7割がシカ、イノシシ、サルによるものだという。

〈店舗概要〉▽所在地=大阪市北区池田町7-1▽営業時間=午後6時~午後11時30分(土日祝=午後4時~午前2時)▽面積=約105平方m▽座席=56席(1階28席、2階28席)

◇日本食糧新聞の2018年3月5日号の記事を転載しました。